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2次電池の「隙間」、電動自転車が浮上

サムスンSDI・LG化学、4000万台世界市場の先行シェア乗り出す...電動工具も成長の勢い 

  • 2次電池の「隙間」、電動自転車が浮上
「なかった市場を作って突破する」。2次電池業界の新しい話題だ。モバイル用2次電池では太陽電池・自動車用電池・エネルギー貯蔵装置(ESS)などの中・大型に重心を移そうとする2次電池業界は、既存の円筒形電池を活用するための電動自転車(イーバイク)、電動工具などのニッチ市場で新しい市場を作り出している。

サムスンSDIは今月初め、台湾の台北で開かれた「自転車展示会(Taipei Cycle Show)」に電動自転車用バッテリーセルとバッテリーパックを展示して特徴をデモした。パク・サンジン三星SDI社長が直接この行事を陣頭指揮した。

サムスンSDIの関係者は、「自転車の展示会に2次電池メーカーが参加することは多少馴染まないかもしれないが、現地でサムスンのブランドのために好反応を得た」と語った。

実際、サムスンSDIはアルトンスポーツの電動自転車バッテリーの性能と安定性を高め、防水機能を加えた製品を搭載した。サムスンSDIは昨年、円筒形小型電池販売のうちで電動自転車・電動工具などをはじめとする、新規応用の割合が既に60%を超えるほどで、この分野に総力を傾けている。実際にサムスンSDIは7月、売上のうち約16%を占めている小型新規応用製品と自動車電池、ESSなどの非IT製品の売上比率を2020年までに72%に増やし、既存のIT中心の事業構造を、新規ビジネス領域に拡大していく計画を発表している。

電動自転車市場は起亜自動車が最近、ジュネーブモーターショーでKEB(Kia Electric Bicycle)2種(都心型用とMTB用)を公開し飛び込むほどの大幅な成長を見せている。2次電池メーカーは電動自転車のほか、電動工具市場も狙っている。これまで電動工具は2次電池を使用していなかったが、しだいに拡大しつつある。

市場調査機関の「エレクトリックバイク・ワールドレポート(EBWR)」によると、世界の電動自転車の市場規模は2012年は3109万台で2013年に3411万台だったが、今年は3704万台レベルに上がると予想される。2015年には4006万台を記録すると展望した。韓国でも今年の1万5000台から2万台まで成長すると予想されている。

このように、二次電池メーカーが「電動自転車」と「電動工具」市場に目をつけている理由は、2次電池市場が中規模から大規模に移動しており、既存の円筒形小型電池ラインを活用するためだ。また、電動自転車はこれまで鉛蓄電池を使用して製造したが、最近になって2次電池に交代中であることも、新しい需要が生まれた信号だ。これに加え、自動車用バッテリーやESSなどが成長しているが、モバイル用2次電池のレベルに到達するには時間が必要なことも原因となっている。

LG化学は電動自転車用2次電池に本格的に飛び込んではいないが、2次電池を活用した電動自転車のバッテリー生産を打診している。一方、業界3位のパナソニックは円筒形電池を既に「テスラ」へ大規模供給しており、電動自転車と電動工具市場に足を踏み入れていない。
  • 毎日経済_ソン・ジェグォン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-03-19 17:16:01




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