トップ > 数字経済 > 経済 > 養殖漁民の所得、都市サラリーマン抜いた…一昨年よりも7%増加

養殖漁民の所得、都市サラリーマン抜いた…一昨年よりも7%増加


  • 養殖漁民の所得、都市サラリーマン抜いた…一昨年よりも7%増加
  • < 増える養殖漁民の所得 / 年齢別漁民の年収 >

全羅南道・莞島の横看島(フェンガンド)で生まれたキム氏(仮名、57)は小学校を卒業後、釜山に出て中華料理店の配達や靴磨きなどで金をためて玩具会社の代表にまでなった。しかし会社は不渡りを出して、財産をすべて飛ばしてしまった。いまや20年前の漁村に戻り、第2の人生を生きている。人夫として就職してノリの養殖業でためた金で2002年、100マスを備えた網仕切り式養殖のアワビ漁場で1億ウォンの売り上げを上げた。現在はアワビの養殖いけすは600マスに拡大し、年間6~7億ウォンの売上げを目標としている。ナマコの養殖と漁船漁業にまで事業を拡大していく計画を立てている。

昨年、漁村で養殖事業を行う帰漁人の年間平均所得が6139万ウォンに達し、都市労働者世帯の平均所得(5780万ウォン)を超えたことが分かった。特に40代以下の漁家の年収は9264万ウォンに達し、1億ウォンに迫ることが分かった。

海洋水産部は22日、先月に統計庁が発表した「2015年漁家経済調査」をさらに分析した結果、昨年の漁家の所得平均は4390万ウォンで、一昨年よりも7%(289万ウォン)増加したことが分かったと明らかにした。都市労働者世帯の所得増加率は1.7%に過ぎず、都市労働者世帯の所得比での漁家所得の割合は、2013年70%から2014年72%に、2015年は76%に増えた。都市労働者よりも漁家所得の増加率が高く、漁村と都市間の所得格差が徐々に減っているわけだ。

漁家の中でも、産業別に魚を捕まえる漁労産業と養殖産業の中では「養殖産業」が、年齢別では「40代以下の経営主」の所得増加幅が目立った。 40代以下の若年層が漁村養殖産業の生産性を高め、漁村の所得増加を導いたわけだ。

海洋水産部の関係者は、「漁家所得のうちで比重が大きく重要な漁業所得が平均210万ウォン増加し、全体の漁家所得の増加を牽引した」とし、「海苔やワカメなどの海藻類の生産が増加して、養殖の収入が前年比で23%増加した影響」だと語った。

実際、昨年の養殖漁家の平均所得は6139万ウォンで、都市労働者世帯の平均所得(5780万ウォン)を超過した。 2014年の養殖漁家の所得5194万ウォンよりも1000万ウォン近く跳ね上がったわけだ。養殖場の面積拡大、作況の好調などが要因だ。

2015年度の海藻類の生産量は155万4000トンで、2014年の144万トンよりも8%(11万4000トン)増加し、特に昆布類とワカメ類の生産量が大幅に増加した。生産性の向上に加え、トン当たり300ウォンほど落ちた原油安と政策金利の引き下げ(3%→1.8~2.5%)、水産物の流通構造の改善、価格の安定化政策なども複合的に影響を及ぼしたと海洋水産部は説明した。

もう一つ注目すべき部分は、年齢別の推移だ。特に40代以下の漁家の年所得は9264万ウォンで、一昨年(6874万ウォン)よりも2390万ウォン(35%)跳ね上がったことが分かった。 60代の所得が700万ウォンほど増え、50代と70代以上の所得が一昨年と同様の水準を維持したこととは各段の違いがある。

チョン・ヨンフン海洋水産部水産政策室長は、「漁家の所得増大は現政府の国政課題である〈水産業の将来成長の産業化〉の成果が可視的に現われ始めた」とし、「今後も水産分野の競争力強化を通じ、将来の有望産業創出のために最善を尽くす」と語った。
  • 毎日経済_イ・スンユン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-06-22 19:49:14




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア