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危機の免税店…どっちつかずの政策で「病膏肓に入る」免税店業界
どっちつかずの「オラクガラク（ふらふら）」した免税店政策が続いており、「金の卵を産むガチョウ」と思われた免税店市場が危機に陥った。最大の顧客である中国人観光客の減少という危機的状況の中で、規制強化と一貫性のない政策で、免税店市場の供給過剰状況を生み出して危機を招いているという指摘だ。すでにただならない兆しが現れている。昨年の「第3次免税店大戦」による内傷が回復しきっていない状況で、「国内免税店1号」だった東和免税店が先月末に経営権売却に乗り出した。今年1月の時点でソウル市内のみで10ヶ所が運営されている市内免税店のせいで市場が飽和したためだという指摘だ。
政府は昨年末、免税店優遇の是非にもかかわらず、大企業の免税店3ヶ所を含めて5ヶ所を追加選定すると明らかにした。免税店の関係者は、「政府は免税店市場の具体的な検討なしに政策を出している」と批判した。また別の業界関係者は、「免税店特許の再承認期間を10年から5年に短縮させ、特に問題がなくても競争入札方式を通じて既存の免税店特許を剥奪するようにしたいわゆる洪鍾学（ホン・ヂョンハク）法など、問題点の改善は完全に後回しに押された」と指摘した。
このような状況で、政府は中堅・中小企業の保護をかかげて仁川空港免税店の選定権まで回収すると明らかにし、議論をかもしている。仁川空港公社は1日、仁川国際空港第2旅客ターミナルの事業者選定のための入札公告を掲載した。今年10月にオープン予定の第2旅客ターミナル免税エリア1万平方メートルに、大企業3つと中小・中堅企業3つに事業権を付与する内容だ。これに対して関税庁は「関税法にしたがって、関税庁との協議のない入札公告はそもそも無効」だとし、「仁川空港が事業者を選定したとしても、特許権を付えない」と迎え撃った。
専門家らは、昨年から続いた一貫性のない免税店政策が相次いで「惨事」をもたらしていると指摘した。
キム・ビョンホン翰林大学国際大学院教授は、「市内免税店が関税庁のふらふら行政のために滅んでいく状況で、空港免税店の選択権まで回収するということは関税庁の欲」だと語った。
仁川空港が関税庁との協議が仕上げされないままに入札を強行すれば、最悪の場合は法廷攻防につながる可能性も排除できなくなった。
免税店内戦の始まりは昨年、関税庁がこれまで事実上は仁川空港が空港免税店を選定してきた慣行を破り、免税事業者を市内免税店のように直接選定すると明らかにしてからだ。当初は2月施行を予定された「市場支配的事業者減点制度」の実効性を確保して、空港免税店市場で中堅・中小企業を保護するためには関税庁が直接、空港免税店の選定権を持たなければならないという主張だ。
関税庁の関係者は、「（空港が選定して関税庁が追認していた）これまでの選定方式は、空港開港初期に不足した財源を早急に用意するための苦肉の策であっただけで、大企業の独占を防ぐためには政府の直接選定が望ましい」とし、「関税法によったとしても、関税庁傘下の特許審査委員会が選定権を持つことが当然だ」と主張した。
これに対して仁川空港は、「空港免税店の特殊性を考慮していない決定」だと反論している。仁川空港は「出国場施設管理者が免税店入札時に税関長と協議しなければならない」という「保税販売場運営に関する告示」を持ち出して、空港免税店の選定権は空港公社にあると主張している。国際空港・港湾の施設管理者が出国免税店事業者を選定する従来の方法は仁川空港だけでなく、金浦・済州空港や仁川港などで数十年のあいだ続いてきたし、米国や欧州などの国際慣例にも合致するとして対抗している。
特に関税法施行令改正案に含まれている「市場支配的事業者減点制度」の施行が遅れ、論議はさらに大きくなっている。
当初この制度は3日から施行される予定だったが、大統領直属の規制改革委員会が該当の条項を「重要規制」に分離したことで施行が霧散した。審査には最長2ヶ月かかると見られている。仁川空港は事業所選定の遅れにともな賃貸料損失を減らすためにすぐにも選ぶべきだという立場だが、関税庁は今後の大企業にあまい「コムス入札（やらせ入札）」論争を避けるためにも、施行令改正を行うかどうかがまず確定されなければならないという立場だ。ただし、まだ両機関の双方で「誠実に協議する」という立場なので、すぐさま破局に至ることはない見通しだ。
危機の免税店…どっちつかずの政策で「病膏肓に入る」免税店業界
どっちつかずの「オラクガラク（ふらふら）」した免税店政策が続いており、「金の卵を産むガチョウ」と思われた免税店市場が危機に陥った。最大の顧客である中国人観光客の減少という危機的状況の中で、規制強化と一貫性のない政策で、免税店市場の供給過剰状況を生み出して危機を招いているという指摘だ。すでにただならない兆しが現れている。昨年の「第3次免税店大戦」による内傷が回復しきっていない状況で、「国内免税店1号」だった東和免税店が先月末に経営権売却に乗り出した。今年1月の時点でソウル市内のみで10ヶ所が運営されている市内免税店のせいで市場が飽和したためだという指摘だ。
政府は昨年末、免税店優遇の是非にもかかわらず、大企業の免税店3ヶ所を含めて5ヶ所を追加選定すると明らかにした。免税店の関係者は、「政府は免税店市場の具体的な検討なしに政策を出している」と批判した。また別の業界関係者は、「免税店特許の再承認期間を10年から5年に短縮させ、特に問題がなくても競争入札方式を通じて既存の免税店特許を剥奪するようにしたいわゆる洪鍾学（ホン・ヂョンハク）法など、問題点の改善は完全に後回しに押された」と指摘した。
このような状況で、政府は中堅・中小企業の保護をかかげて仁川空港免税店の選定権まで回収すると明らかにし、議論をかもしている。仁川空港公社は1日、仁川国際空港第2旅客ターミナルの事業者選定のための入札公告を掲載した。今年10月にオープン予定の第2旅客ターミナル免税エリア1万平方メートルに、大企業3つと中小・中堅企業3つに事業権を付与する内容だ。これに対して関税庁は「関税法にしたがって、関税庁との協議のない入札公告はそもそも無効」だとし、「仁川空港が事業者を選定したとしても、特許権を付えない」と迎え撃った。
専門家らは、昨年から続いた一貫性のない免税店政策が相次いで「惨事」をもたらしていると指摘した。
キム・ビョンホン翰林大学国際大学院教授は、「市内免税店が関税庁のふらふら行政のために滅んでいく状況で、空港免税店の選択権まで回収するということは関税庁の欲」だと語った。
仁川空港が関税庁との協議が仕上げされないままに入札を強行すれば、最悪の場合は法廷攻防につながる可能性も排除できなくなった。
免税店内戦の始まりは昨年、関税庁がこれまで事実上は仁川空港が空港免税店を選定してきた慣行を破り、免税事業者を市内免税店のように直接選定すると明らかにしてからだ。当初は2月施行を予定された「市場支配的事業者減点制度」の実効性を確保して、空港免税店市場で中堅・中小企業を保護するためには関税庁が直接、空港免税店の選定権を持たなければならないという主張だ。
関税庁の関係者は、「（空港が選定して関税庁が追認していた）これまでの選定方式は、空港開港初期に不足した財源を早急に用意するための苦肉の策であっただけで、大企業の独占を防ぐためには政府の直接選定が望ましい」とし、「関税法によったとしても、関税庁傘下の特許審査委員会が選定権を持つことが当然だ」と主張した。
これに対して仁川空港は、「空港免税店の特殊性を考慮していない決定」だと反論している。仁川空港は「出国場施設管理者が免税店入札時に税関長と協議しなければならない」という「保税販売場運営に関する告示」を持ち出して、空港免税店の選定権は空港公社にあると主張している。国際空港・港湾の施設管理者が出国免税店事業者を選定する従来の方法は仁川空港だけでなく、金浦・済州空港や仁川港などで数十年のあいだ続いてきたし、米国や欧州などの国際慣例にも合致するとして対抗している。
特に関税法施行令改正案に含まれている「市場支配的事業者減点制度」の施行が遅れ、論議はさらに大きくなっている。
当初この制度は3日から施行される予定だったが、大統領直属の規制改革委員会が該当の条項を「重要規制」に分離したことで施行が霧散した。審査には最長2ヶ月かかると見られている。仁川空港は事業所選定の遅れにともな賃貸料損失を減らすためにすぐにも選ぶべきだという立場だが、関税庁は今後の大企業にあまい「コムス入札（やらせ入札）」論争を避けるためにも、施行令改正を行うかどうかがまず確定されなければならないという立場だ。ただし、まだ両機関の双方で「誠実に協議する」という立場なので、すぐさま破局に至ることはない見通しだ。
- チ・ホング記者／チョン・ヂョンホン記者 / 写真=毎経DB
- 入力 2017-02-01 17:55:31
