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制作期間4年&制作費150億ウォンの映画「パンドラ」…現実密着型の地獄図


  • 制作期間4年&制作費150億ウォンの映画「パンドラ」…現実密着型の地獄図
来る7日に公開される映画『パンドラ』がベールを脱いだ。制作期間のみ4年と制作費150億ウォンをかけて作った、国内初の原発事故を素材にした災難ブロックバスターという面から、はやくも今年の冬最大の話題作の一つに選ばれた。劇中でいいかげんな取り組みで国民を死地においやる無能な大統領と政府の姿が描かれるという点も、現在の政局と妙に重なって世間の注目を集めている。 2012年、感染症を素材にしたパニック映画『ヨンガシ』で450万人を動員したパク・ジョンウ監督(写真)の第二の大作商業映画だ。

「4年前から考えてきた映画のメッセージはただひとつ、脱核です。時局を批判する映画として見られるのは本質的にはかなり外れた視角です」。 試写会翌日の先月30日午前、西橋洞のカフェで会ったパク監督は、映画が本来意図した主題よりも、いまの時局と関連して広く知られる状況が多少心配だと話を切り出した。当初、撮った分量のうちで首相が「大統領が判断能力を失った」と叫んたり、大統領が災難収拾の間に状況室を離れて官邸に滞在するシーンなど、偶然にも過度に時局を連想させる部分を抜き出さなければならい悲話も説明した。

映画の前半部は原発事故が起きる過程と災難現場をきっちり描写するためにまるまる割かれたならば、後半部は登場人物の切ないストーリーに重点を置いている。無気力な公権力の代わりに、命をかけて災難収拾に乗り出す発電所の従業員(キム・ナムギル、チョン・ジニョン、キム・デミョンなど)の献身的な姿と、彼らの家族の話が観客の涙腺を刺激する。小市民の英雄と家族愛など多少ありがちな叙事を選んだ理由を聞くと、パク監督は「大きなものを得るために小さなことを放棄したわけ」だと答えた。

「選択肢がありました。言いたい言葉を露骨に言うために低予算で実験的形式を導入したり、おなじみの商業映画の枠組みを使ったりしました。けっきょくきっちりした商業映画として数百万人がこの主題に接するようにすることがより効果的だろうと感じました。ただし災害描写だけはどの映画よりもリアルで現実感たっぷりに撮り、陳腐を超える共感を形成しようとしたんです」。

実際に映画のハイライトは、ドキュメンタリーのように細かく描かれた原発事故現場のシーンだ。本物の発電所を借りて撮影したような感じを出すために、制作陣は江原道春川にコンクリートを敷いて、5000坪規模の巨大なセットを作った。動員されたエクストラは16000人。映画全体の半分以上に最先端のコンピューラフィックス(CG)技術が導入された。 9月に慶北で発生した大規模地震の後だけに、観客が劇場で体感するこので恐怖のレベルは相当だ。

敏感であり複雑な原発という素材で最大限の現実感を生かすために、朴監督はセリフに出てくる単語や数値の一つ一つを事前に法的諮問を経た。「映画を撮る前に俳優とスタッフを集め、実際の原発事故で放射能に被爆したチェルノブイリと福島の被害者の実際の写真を見せた。あまりにもひどいので、実は映画の中ではそのレベルをたくさん隠さなければならなかった」。全身が腐って血を吐いて死んでいく劇中の人物たちの姿は、12歳観覧可の等級としてはあまりにもひどいではないかという指摘を受けるに値する。

家族のために自分を犠牲にする正義の青年「チェヒョク」役を引き受けたキム・ナムギルと、使命感あふれる所長「ピョンソプ」役のチョン・ジニョン、無力さで震える大統領役のキム・ミョンミンなどの訴求力のある演技が印象的だ。封切りは今月7日、12歳観覧可。
  • 毎日経済_オ・シネ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-11-30 19:09:41




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