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キム・ソンギュン、「映画アジョシを期待して見ないでください」


  • キム・ソンギュン、「映画アジョシを期待して見ないでください」
俳優キム・ソンギュン(35)は同僚俳優パク・ソンウンを遠ざけようとした。本人が考えても、パク・ソンウンが演技した連続殺人犯チョ・ガンチョンは悪い人間であり、モニターを通じて映されるガンチョンの表情を見るだけでも、心の中にある怒りがこみ上げる感じを受けたためだ。

映画のキャラクターだとしても、また本人が映画『隣人』などで強く強烈な役割をしていても、チョ・ガンチョンはとても悪い人間だった。キム・ソンギュンは実際に本人が被害者となったようにv没頭するほかなかった。もちろん、当日の撮影が終わり酒を1杯飲めばいつそうだったのかというように笑って騒いで楽しんだが、現場でだけは真剣にならざるをえなかった。

映画『殺人依頼』はガンチョン(パク・ソンウン扮)に妹スギョン(ユン・スンア扮)を奪われた刑事テス(キム・サンギョン扮)と妻を奪われた平凡な男スンヒョン(キム・ソンギュン扮)の極限の怒りが醸し出す復讐劇が中心だ。序盤でスンヒョンは平凡に見える。存在感も大きくない。しかし、スギョンがいなくなってから3年後からがこの映画の本当の始まりだ。復讐のために刀を研いで現れたような新しいスンヒョンの姿が視線を引く。これまでキム・ソンギュンが見せてきたイメージとはまた相当に違う。

キム・ソンギュンは「以前に悪役をした際には、私の顔のイメージをたくさん使いました。今回は感情的に多くのことを表現でき、挑戦すれば面白いと思いました」とし、「これから演技をするときに基礎にもなり、多くのことを学ぶことができると感じました」と回想した。

どれだけ没頭したのか、フィクションであると分かっていながらも悲しかった。一人でTVを見ながら、それもアニメーションのポロロを見ながら涙が流れたりもした。妊娠した妻を失ったという映画の中の状況がふと思い出されたためだ。映画のように、現実の妻が3人目を妊娠した状態であり、より没頭するほかなかったようだ。彼は「被害者家族の痛みがこうしてカメラにたくさん収められた作品はないと思います」と今も没頭していた。

  • キム・ソンギュン、「映画アジョシを期待して見ないでください」
スンヒョンが変わることになる後半部は悩みの連続だった。私的な復讐を準備しながら悩むスンヒョンのように、キム・ソンギュンも悩みが多かった。どれだけ変わればいいか、そのレベルが特に悩みだった。

「私も男性俳優ですから、ハリウッド映画のように180度変身して100対1で戦ってもすべて制圧して勝つことが出来るようにしなければという欲もありました。けれどスンヒョンは前職がキラーだったり、特殊要員ではなく、銀行員だったじゃないですか。幼弱な男が3年間でどれだけ変化しますか。ガンチョンを殺そうとしますが、本当につらく、全力を尽くして走るだけでしょう。スンヒョンが刀を持っても脅威には見えないじゃないですか。その脅威は『どうか!』という絶叫という気持ちがより大きかったでしょう。悩んだ末にこうして演技はしましたが、心配でもあります。観客が『アジョシ』を痛快な復讐、『お前を殺してやる!』というものを期待してきたらどうしましょう?ははは。」

ビハインドエピソードもひとつ公開した。実際には、劇中スンヒョンは死んだという観客を欺いて、後でとつぜん現れる設定だった。反転設定のひとつだったが、序盤で変えるしかなかった。「私がもう少し見慣れない顔だったら観客も騙されたと思うのですが、今はそうではないので通じないと思います(笑)」

キム・ソンギュンは映画『犯罪との戦争:悪い奴らの全盛時代』でデビュー、順風満帆だ。強くきつい役割で顔を知られた彼はドラマ『応答せよ1994』にてサムチョンポ役を演じ、「ポブリー」という別名を受けて気さくな雰囲気となった。以降、チャン・ジン監督の『私たちは兄弟です』にてコメディーの雰囲気を加えて気さくな印象を続けるように思えた。しかし、今回の映画で再び怖い雰囲気で戻ることになったのだ。

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キム・ソンギュンは「『応答せよ1994』以降、過度な関心で不便もありましたがそれも僅か、私が考えていたほど人々は私に関心がないことが分かりました」とし、今では意識しないというように「気さくな姿を見せたい映画もすぐに出ます。平均的に選んで多様な演技をしたい」と願った。そうしながらも「今回ソンウン先輩が実は少し羨ましくもありました。私も私が以前やっていた悪役とはまた違う悪役をしたい。喧嘩が出来ない殺人犯もやったので、ソンウン先輩のように喧嘩が上手い悪役も演じたい」と付け加えた。

『殺人依頼』有名無実になった韓国の死刑制度に対する問題提議も扱う。キム・ソンギュンも正解を知ることは出来ないと話した。ただ、「私たちの映画に登場する殺人犯には許しがあってはいけないのではないでしょうか?」という言葉で締めくくった。
  • スタートゥデイ チン・ヒョンチョル記者/写真=カン・ヨングク記者
  • 入力 2015-03-11 11:17:39




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