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エンタメ > 韓国ドラマ > 「カネの花~愛を閉ざした男~」マクチャン素材をウェルメイドにした俳優の熱演とストーリー
▶ この記事にはドラマ本編の内容の一部が含まれています。
マクチャン素材を使用したが、マクチャンドラマではなかった。ストーリー、演技、演出の三拍子が揃ったウェルメイドドラマとして好評を受けた『カネの花~愛を閉ざした男~』が週末ドラマはマクチャンドラマという先入観をしっかりと破った。
今月3日MBC週末ドラマ『カネの花~愛を閉ざした男~』が視聴率23.9%を記録して終了した。最終回にてカン・ピルジュ(チャン・ヒョク扮)は生涯を捧げてきた復讐に成功した。母と弟妹、自分まで殺そうとしたチョン・マルラン(イ・ミスク扮)はすべてを失った衝撃に狂い、チャン・グクファン(イ・スンジェ扮)とチャン・ソンマン(ソヌ・ジェドク扮)、チャン・ヨチョン(イム・ガンソン扮)もまた懲役を受けることとなった。彼らと共に刑を受けたカン・ピルジュは真の名前であるチャン・ウンチョンとしてチョンアバイオ代表理事候補の面接を受けて新たな人生を開始した。
金を支配しているという錯覚に生きるが、実は金に食われてしまった人々の物語を描いた『カネの花~愛を閉ざした男~』は、週末ドラマでよく見かける財閥、婚外子、復讐などの分かりやすい素材を細やかなストーリーと繊細な演出で生かした。50部作で構成された既存の週末ドラマとは違い、24部作の早い展開で緊張感を作り上げ、チョンア家を相手に繰り広げるカン・ピルジュの復讐劇に重心を置いて無駄のないストーリーを完成した。
演技の隙のない俳優陣たちは力強い演技力を披露し、人生キャラクターを作り出した。15年ぶりに週末ドラマに出演したチャン・ヒョクは緻密な復讐を準備する「チョンアの犬」カン・ピルジュのキャラクターで強烈な印象を残した。どんな状況でも揺らがない表情と鋭い眼差しはカン・ピルジュの重みとカリスマを強調させた。
MBC『いとしのクムサウォル』、SBS『耳打ち』などで悪役キャラクターを演じてきたパク・セヨンは、自分とチョンアを巡る真実を知り傷つくナ・モヒョン役を通じて演技幅を広げ、チャン・ブチョン役のチャン・スンジョは朝ドラマの男性主人公のイメージを脱ぎ捨てお茶の間の新たな大勢として浮上した。
中堅俳優たちの活躍もまた眩しかった。チョンアグループ創業者チャン・グクファン役のイ・スンジェは年輪が滲み出る好演により作品を導き、チョン・マルラン役のイ・ミスクとチャン・ソンマン役のソヌ・ジェドクもまた最後まで手に汗握らせる張り詰めた緊張感を作り上げた。
何よりも『カネの花~愛を閉ざした男~』の成功が注目される理由は、良くない環境にて不安定な出発をしたためだ。『カネの花~愛を閉ざした男~』が初放送された昨年11月11日は、MBCストライキがしっかり終わっていないときであり、2時間ほどのドラマが続く土曜日2話連続放送編成が視聴者の呼応を呼ぶことができるのか未知数だった。
しかし、多くの憂慮にもよらず『カネの花~愛を閉ざした男~』は10.3%の視聴率で順調な出発を見せ、着実に上昇の勢いに乗り最終回には初回の二倍以上の視聴率23.9%を記録して有終の美を飾った。ストライキの余波により最近これといった人気ドラマを排出することができなかったMBCが『カネの花~愛を閉ざした男~』で「ドラマ名家」のプライドを回復し、視聴者の期待を再び高めている。