マクチャンドラマ:막장 드라마

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解説 ハングル:막장 드라마

ハングル発音:マクチャンドラマ

意味:無理なストーリー展開で視聴率を稼ごうとするドラマ

解説:マクチャンとは石炭鉱山の坑道の一番端の部分のことだ。坑道すらきちんとつくられていない状態で、いつ崩れるか分からない。ここで石炭を掘るには自らの命をかけなければならない。食べていくためには何でもやるという人の人生のことを「マクチャン人生」と呼ぶ。

マクチャンドラマは視聴率を上げるためには何でもやるドラマだ。視聴率を気にしないテレビ番組はないだろうが、やや度が過ぎる程にストーリー展開が歪曲されたドラマだ。

複雑な登場人物間の関係図は置いておいたとしても、無理な状況設定と刺激的な場面、後から明かされる出生の秘密、ドラマの中の人物の急な性格の変化はマクチャンの常連メニューだ。

ドラマの性格上、一度制作して終わる一幕物やシーズン制で制作されるアメリカドラマはマクチャンになりにくい。ストーリーが次々と繋がる連続ドラマでマクチャンドラマが幅を利かせる。

テレビよりも前に、新聞の連載小説ですでにこのような傾向があらわれていた。読者の反応がぱっとしない場合、無理な情事シーンを入れたり放送審議にかかる覚悟をしてまで刺激的な場面を描いた。ひどい場合はドラマの中の人物が急に消えたり、無理やり事件をつくり出すこともいとわない。

マクチャンドラマはこのような連載小説の特性をそのまま踏襲する。

ドラマの中の人物の性格ですら変わってしまうのだから、ストーリーが最終的にどのようになるかは「神(ドラマ作家)のみぞ知る」だ。このような意味から、英語では「Blind End Story」と呼ぶ。

結末がありきたりだと面白さが半減するため、すべてのストーリーが反転構造(どんでん返し構造)をもっているが、常識を逸脱した結末、視聴者と野合した結末で終結するという否定的な意味も持っている。

最近ヒットを飛ばしたドラマのうち、時代劇を除くと相当数がマクチャンという非難から抜け出せない。それほどマクチャンドラマが大勢だという話だ。視聴者はマクチャンだと悪態をつきながらもブラウン管の前に釘づけになる。辛くてしょっぱい食べ物を食べながら「辛い」ともがきながらも食べ続けてしまうように、マクチャンに中毒になる。

ドラマの制作陣は視聴率を上げるために、普通の人なら一生に一度、経験するかしないかのエピソードを持続的に投入する。複雑に絡み合った人物たちの関係をどのように解いていくのか、前回発生した姑と嫁の争いはどう終わるのか、不平をいいながらも気になってしまい、毎回欠かさず観ることになる。このため、マクチャンじゃないかと不平を言われるドラマが総じて平均以上の視聴率を誇る。

韓国の放送界ではマクチャンドラマが量産される理由をドラマ制作環境と消費市場から見つけだす。制作費をたくさんつぎ込まなくても視聴率を上げるためには、マクチャンドラマ以上に都合の良いドラマはなく、ドラマの視聴者は奥の深い内容よりは興味本位のストーリーを求める主婦たちが大部分だという説明だ。
  • Lim, Chul
  • 入力 1900-01-01 00:00:00

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