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「電子タバコ」きわめて有害


  • 「電子タバコ」きわめて有害
  • < 青少年の電子タバコ経験率 / 電子タバコの有害物質 >

「タバコ代も跳ね上がったし、この際健康も考えて電子タバコにかえました」。

会社員のチョ・ソンミンさん(仮名、35)は、電子タバコをぷかぷかさせながら語る。チョさんは「電子タバコを吸ってみると、本物のタバコもやめられそうだ」と、禁煙に対する期待感も示した。

チョさんのような愛煙家は多い。一気に2000ウォンもタバコ代が値上げされた後、電子タバコをこれまでのタバコの代わりに、あるいは禁煙補助剤として活用する人々が増えている。

しかし、電子タバコもタバコだ。タバコ事業法上、電子タバコも既存の紙巻タバコや葉巻と同様に吸うタバコだ。しかもタバコ以上に体に有害で、周囲に悪影響を及ぼす。

6日、保健福祉部は初めて電子タバコの気体を分析した結果を公開した。電子タバコの液体中の含有物質の調査結果は2011年に発表したことがあるが、電子タバコの気体中に含まれる物質は今回が初めてだ。

◆ 通常のタバコとおなじく害が

電子タバコはニコチンが含まれている溶液を、電子装置を利用して水蒸気にして吸引する形態の新型タバコだ。ニコチン含有量は通常のタバコよりも2倍ほど多く、発ガン物質も多く含まれている。福祉部は2012年に国内で流通している電子タバコ30種を選び出し、吸入したときに体内に入る煙のような気体に対する毒性を分析した。その結果、通常のタバコ1本を基準にした電子タバコのニコチン含有量は、平均で2.83g/立法ミリメートル(1.18~6.35g/立法ミリメートル)ほどであることが分かった。通常のタバコよりもニコチン含有量が2倍ほど多かった。ニコチンによる成人致死量(36~65㎎)を考慮すると、ニコチン含有量の高い電子タバコを150回吸引すると、致死量に達しうる。

イ・ソンギュ韓国保健医療研究チーム長は、「ニコチンはふつう中毒だけを起こすと知られているが、最近ニコチン自体も心血管系の疾患を引き起こす可能性がある危険物質だということが明らかになった」とし、「電子タバコははるかに多くの量のニコチンを一度に吸引するのでさらに危険だ」と語った。

電子タバコの気体からは微量ながらも発ガン性物質として知られている、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ニトロサミンも検出された。ホルムアルデヒドは代表的な発ガン性物質で人体毒性が強い。アセトアルデヒドは継続して飲むと肺・腎臓・のどなどに損傷を引き起こしうる第2級発ガン物質だ。ニトロサミンも1級発ガン物質に分類される成分だ。

◆ 禁煙補助剤のように販売

タバコの値上げと禁煙の拡大などで最近、電子タバコの販売量が急増している。オンラインショッピングモールのGマーケットによると、先月1~22日の電子タバコ販売量は、前年同期との対比で17倍に達した。問題は電子タバコがまるで禁煙補助剤のような広告で流通しているという点だ。多くのオンライン販売ショップは「禁煙補助剤として電子タバコを使用してください」という虚偽広告で消費者を誘惑している。しかし、世界保健機関(WHO)は「ニコチンパッチ、禁煙補助薬物とは異なり、電子タバコは中毒性を引き起こす」として、電子タバコを禁煙治療薬や禁煙補助剤として広告しないように各国に勧告している。

より大きな問題は、青少年が電子タバコに深刻にさらされているという点だ。

青少年の健康行動のオンライン調査資料によると、昨年時点で青少年10人のうち1人の割合で電子タバコを使用した経験があることが分かった。

政府は今後、電子タバコの規制をさらに強化する方針だ。リュ・グニョク福祉部健康政策局長は、「電子タバコは受動喫煙の有害性があり、通常のタバコと同じように室内で使用することはできない」とし、「電子タバコに対する誤った広告、青少年への販売取り締まりを強化する」と語った。
  • 毎日経済_世宗=キム・ミヨン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-01-07 04:01:02




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