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成人の3人に1人は「糖尿病」リスク…高血糖を放置すると合併症の危険


  • 成人の3人に1人は「糖尿病」リスク…高血糖を放置すると合併症の危険
△写真=盆唐ソウル大病院内分泌内科のイム・ス教授が患者を診察している。韓国の成人3分の1以上が糖尿病もしくは糖尿病高リスク群であることがわかり、糖尿病の予防と管理の重要性がさらに強調されている。イム教授は「病気を正しく理解して主導的に管理すれば、糖尿病は完治も可能な疾患だ」と言う。

韓国の30歳以上の成人の3人に1人は糖尿病あるいは潜在的な糖尿高リスク群であることが分かった。韓国疾病管理本部によると、30歳以上の成人の11.9%が糖尿病患者で、24.6%は糖尿病の前段階である高リスク群に属する空腹時血糖障害であることが明らかになった(2013年基準)。糖尿病は私たちの体の血中グルコースが適切に調節されない疾患だ。血糖値が高くなりながら、尿中にブドウ糖を排出する。

韓国の糖尿病患者数の増加は、一夜にして起きたのではない。盆唐ソウル大学病院内分泌内科のイム・ス教授は、「2000年代半ばから国内の糖尿病患者は、着実に増加してきた。最も大きな原因は韓国の人々が、以前よりもはるかに肥満になったことだ。肥満度の測定指標であるボディマス指数が10年間で平均約1.5~2ほど上昇した」と指摘した。結果として糖尿病や​​高脂血症、脂肪肝などの肥満関連疾患が増えたという話だ。

糖尿病患者に表れる代表的な症状は、多飲・多尿・多食と一緒に体重の減少が挙げられる。イム教授は「このような症状が現れるのは、すでに血糖値が非常に高いレベルにあるという意味だ。その前に、あらかじめ自分の状態を知っておいてこそ、危険な事態を防ぐことができる。韓国では40歳以上の成人には国が提供する『生涯転換期検診』を通じた血糖値測定検査が推奨されている」と助言した。

糖尿病の早期発見が重要な理由は、放置した場合、深刻な合併症につながる可能性があるからだ。放置した状態で、5年が経過した患者の場合、50%ほどは目、腎臓、神経に関連する微小血管合併症を経験する可能性がある。さらに大血管疾患である心臓病、脳血管疾患、末梢動脈疾患につながる可能性もあると、専門家は警告している。糖尿病の治療は、わずかなレベルであれば生活習慣の改善だけで可能だ。重症度に応じて経口薬服用、注射剤の使用、胃切除手術(高度肥満の場合)の段階で行われる。

糖尿病の予防に最も効果的なのは、適切な体重を維持することだ。少し太っても、後で調節すればいいという考えは禁物だ。一度太れば膵臓の機能、肝臓の代謝能力が落ちて筋肉が脂肪を燃やす効果も徐々に低くなる。イム教授は「現代人が飲むカフェラテ、カフェモカなどコーヒー飲料中の果糖が普段の糖分摂取の40~50%を占めているという報告がある。単純な過食を避けるほかに、液状の果糖摂取にも注意しなければならない」と強調した。

糖尿病患者は、何よりも、食糧の調節が重要だ。低血糖のリスクもあるため、規則的な食事をしなければならない。この時、肉を無条件に食べないのは誤った考えだ。タンパク質が多い肉を十分に摂取する代わりに、炭水化物の含有量が高い食品の摂取を減らす方向へと食習慣を改善しなければならない。抗酸化物質が多い野菜や果物、ライ麦、玄米、雑穀などの複合炭水化物食品、不飽和脂肪酸が多いオリーブオイルやナッツが有用だ。蜂蜜の90%以上は砂糖の原料から構成されている。 「蜂蜜は砂糖と異なるので、多量に摂取しても構わない」という常識は正しくないため、蜂蜜にも注意しなければならない。

「糖尿病は、あまりにも軽く考えてはいけないが、あまりにも深刻に考える必要もない。初期に血糖コントロールをしない場合は、5年後、合併症が誘発されることがあるため、見過ごすことはできない疾患だ。

逆に糖尿病にかかった後も、あまりに心配するあまり、うつ病に陥る人もいるが、これも問題だ。 30~40代に診断された2型(成人型)糖尿病患者の場合、生活習慣の改善、あるいは最小限の薬剤の使用だけで糖尿病の調節が可能で、完治の可能性も高い。糖尿病をよく理解して主導的に管理しながら十分に健康的な生活を営むことができる」。イム教授のお願いだ。
  • 毎日経済 ソ・ウンネ記者/写真=ユン・グァンシク記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-08-24 09:11:33




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