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高麗溶接棒(KISWEL)社、世界で5番目に「チタン」の量産突入へ


  • 高麗溶接棒(KISWEL)社、世界で5番目に「チタン」の量産突入へ
  • < 高麗溶接棒の昌原工場で量産を開始したチタン粉末をキム・ヒョンドク代表(右)が見ている。[写真提供=高麗溶接棒] >

「チタンは米国と中国、ドイツと日本の4カ国が独占し、国防技術に使われる戦略物資という理由で20キロ以上の輸出を禁止しており、国内で多量に使いたくても限界がありました。だからチタンの国産化が非常な急務となっていました」

高麗溶接棒(KISWEL)社のキム・ヒョンドク代表は毎日経済新聞とのインタビューで、韓国機械研究院付設材料研究所の研究者と2008年から5年間研究し、先月チタンの国内生産に初めて突入したことの意味をこのように説明した。材料研究所は昨年、チタン合金粉末の製造に必要な酸素不純物除去技術を国産化し、関連技術を高麗溶接棒に移転した。

チタンは鉄よりも2.5倍強いながらも50%ほど軽く、金と同じレベルで錆びないだけでなく、人体に移植してもアレルギーや拒絶反応がないという特性を持っている。つまり、高強度・耐食性・人体親和性に優れ、航空宇宙・防衛・医療・造船・プラント・自動車・顔料・人工関節などの、未来の尖端産業に欠かせない必須素材として脚光を浴びている。

飛行機や戦車を例にとると、軽量化と大型化のために既存の防弾材料をチタンが代替することで使用量が増加している。

このことから、2012年に250兆ウォン台だったチタンの世界市場の規模は、2025年には600兆ウォンに急成長すると予想される。

キム代表は、「米国や中国などの軍事強国だけがチタン製造の核心技術を保有しており、わが国はこれまで毎年1兆ウォン規模のチタン素材を全量輸入して使っている」とし、「国内企業が望むだけのチタンの供給を受けられないのに、徐々に使い道が多様化しているチタン素材の最尖端製品の開発に、事実上速度を出せずにいるのが実情だ」と強調した。

全世界で生産されるチタン合金の粉末は年間4000トンであり、国内総需要は300トン程度と把握されている。高麗溶接棒は、現在の第1段階で年間10トンを量産できるレベルであり、順次増設してチタンを30トンまで生産する計画だ。

高麗溶接棒が国産化したチタン粉末のうち、産業的に最も多く利用される100ミクロンの場合、品質(酸素濃度限界値)は0.2%で、0.25~0.35%である日本などの既存4カ国の製品よりも優れていることが分かった。

単位ミクロンは1ミリの1000分の1サイズの0.001ミリで、100ミクロンは髪の毛の太さほどだ。

キム代表は「チタンは最近、国内外での防衛・自動車・ジュエリー・航空機・レジャー用に需要が広範であるだけでなく、3Dプリンティングの原材料としても需要が急増しており、今回のチタン粉末の国産化量産は関連産業の触媒になるだろう」と予想した。高麗溶接棒は昨年、4000億ウォン台の売り上げを上げた中堅企業で、溶接材料専門の製造分野では世界1位の企業だ。
  • 毎日経済_ミン・ソッキ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-12-23 17:07:06




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