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ご存知ですか?ボトックスで偏頭痛、尿失禁治療


  • ご存知ですか?ボトックスで偏頭痛、尿失禁治療
別名「ボトックス」と呼ばれるボツリヌストキシン(Botulinum toxin)は、シワ改善に効果があると広く知られている。そのため、肌の美容目的でのみ使うものと思われている。しかし、このボツリヌストキシンは、筋肉を弛緩させる様々な筋肉硬直の治療薬としても使用される。

ボツリヌストキシンは、注射した部位の筋肉だけを局所的に弛緩させる効果がある。この毒素は、運動神経末端部位で神経伝達物質であるアセチルコリンの分泌を抑制して筋肉を弛緩させる作用をする。注射投与後3日が過ぎて効果が出始め、1~2週間後になると最大の効果を確認することができる。効果は3~6ヶ月の間維持され、その後通常の範囲に戻る。このような薬理作用のおかげで、ボツリヌストキシンは、筋肉の収縮で生じる皮膚のしわを改善する美容目的で多く使われている。

しかし最近では、中枢神経系疾患の治療薬としても注目されている。ポリオ、脳卒中など過度に麻痺した筋肉に治療剤としてボツリヌストキシンを注入する。ソウル大学病院のソ・ハンギル教授は「主に神経伝達物質の問題が生じる中枢神経系疾患にボツリヌストキシンを使用する」とし「硬直した腕、首、肩、足の裏などに注入すると、筋肉が弛緩されて正常な生活をするのに役立つ」と述べた。

この他にもボツリヌストキシンは、腕・首に意図せず、筋肉が歪んだ筋緊張異常症、筋肉収縮に痛みを引き起こす筋筋膜性疼痛症候群(Myofascial Pain Syndrome)、片頭痛、尿失禁、前立腺肥大症などにも効果があることが知られている。筋肉硬直や中枢神経系の疾患で苦しんでいる患者は、1年に2~3回程度、定期的にボツリヌストキシンを打つと効果を見ることができる。

ソ教授は「しばらく前までも小児疾患であるポリオにのみ医療保険が適用された」とし「最近は脳卒中などの成人病にまで拡大され、治療薬の使用が増えた」と話した。
  • 毎日経済_キム・ミヨン記者/写真=photopark.com | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-02-25 17:15:53




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