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ガンギエイの皮から認知症の予防物質を発見

江陵原州大のピョン・ヒグク教授チーム…既存の治療薬のような副作用もない 

  • ガンギエイの皮から認知症の予防物質を発見
じっくりと発酵させると鼻がつんとするほど臭く、ピリッとする味に忌避する人が多いホンオ(ガンギエイ)。そのガンギエイの皮からアルツハイマー性認知症疾患を予防して、症状を緩和することができる素材が開発された。

韓国の海洋水産部は、海洋バイオ地域特化先導技術開発事業を通じて江陵原州大海洋生物研究教育センターのピョン・ヒグク教授チームがこのような成果を出したと6日、明らかにした。

世界的に高齢化が急速に進むにつれて、アルツハイマー性認知症など、高齢者の病気予防への関心が急増している。ガンギエイの皮に由来する認知症予防素材が健康機能食品として商業化に成功する場合、高齢者の健康および認知症の予防の転機を設けることができるものと期待される。

現在、販売されている認知症疾患に関連する薬物は約20種で、神経伝達物質の活性化を通じた症状の緩和と改善が中心だ。認知症発症の根本的な原因を抑制したり予防する素材は、まだ開発されていないのが実情だ。

しかし、ガンギエイの皮から抽出した今回の素材は、アルツハイマー性認知症の原因物質である「アミロイドβタンパク質」の生成を抑制し、毒性から脳細胞を保護する効果を有するという点で、既存の素材と差別化された認知症の予防素材としての可能性を持っている。

この素材は、私たちがよく食べるガンギエイの皮から発見されたことにより、従来の認知症治療薬により表れる肝毒性や嘔吐、胃腸障害などの副作用の懸念がない。加工の過程でほとんど捨てられて環境問題を引き起こすガンギエイの皮を高付加価値商品として活用できる​​という点も注目に値する。

認知症の原因物質が誘導された実験用マウスに認知症の予防素材を投与して、動物実験を実施した結果、認知症の原因物質であるアミロイドβタンパク質の生成が約50%抑制された。また、対照群に比べて、脳細胞の生存率が56%を上回った。また、認知症の予防素材を投与したマウスに認知機能阻害物質を投入した実験では、対照群に比べて大幅に認知機能改善効果を確認することができた。

ピョン・ヒグク教授は「ガンギエイの皮に由来するペプチドの機能と効果を検証するための付加的な実験を進行中であり、国際学術誌記載および特許登録後、現在、製薬会社と技術移転協議を進行中だ」と明らかにした。
  • 毎日経済 チャン・ウォンジュ記者 / 写真=photopark.com | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-10-06 11:05:11




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