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認知症、発症の20年前から兆候見え始め

認知症、40・50才から芽生える 

認知症を患うと記憶障害や言語障害、視覚空間把握能力や計算能力が落ちる。また、理解力と判断力が落ちて些細なことに腹を立てたり周囲の人に配慮せず、我が強くなる。言葉が少なくなり憂鬱症のような感情表現が少なくなり鈍る。

認知症は発病して末期まで進むのに通常8~10年かかる。しかし初めは認知症なのか見抜くことができないほど症状がかすかで、単純な物忘れと思って病院を訪れる事例が稀である。

認知症は医学的に、発病の原因に応じて退行性認知症(アルツハイマー・年齢とともに脳細胞や神経回路網が死んだり弱って発生)、血管性認知症(脳血管が破裂したり、詰まって発生)、その他の認知症(酒・薬物中毒・ビタミン不足・腫瘍・内分泌疾患などが原因)に分けられ、退行性認知症が71%、血管性認知症が24%、その他認知症が5%を占める。アルツハイマーは原因がベータアミロイド(β-amyloid)と呼ばれるタンパク質で、脳細胞の周りに蓄積され、神経細胞の損傷を誘発し、最終的には神経細胞を破裂させて脳機能を徐々に落とすのだ。

人は誰でも年を取ると脳機能が落ちるほかない。平均寿命100才時代に認知症は誰でもかかる予約された客のようなものだ。

認知症はある日突然、何の予告もなく訪れはしない。なんと発病20年前から兆候を見せ始める。例えば75才ぐらいで認知症がきたとすれば50代半ばから「認知症の芽」が開いているという意味だ。

認知症を予防するには若い時から脳を育てることが重要だ。特に認知症の警告症状がみられる40・50代から生活習慣の改善と予防治療で脳を健康に維持しなければならない。

日本大脳生理学大家である松原英多博士は「認知症は20年にかけて徐々に進行し、初めの15年は体感症状が全くなく、検査をしても異常所見を発見するのが容易ではない」とし、「しかし脳で激烈な変化を重ねた症状が後半5年に入り現れ始める」と説明した。

認知症も他の病気のように前兆症状があり15~20年にかけて進行する。認知症を予防または最大限遅らせるには40代・50代から正しい生活習慣と食生活を実践することが最も重要だ。

キムスファミリー医院・韓医院のキム・チョルス院長は「健康で正常な40・50代のうち約80%が既に認知症に向かって行き始めていると見なければならない」とし、「脳の健康を守るには、予防注射をするように直ちに誤った生活習慣を変えなければならない」と述べた。

私たちの脳は使えば使うほど良くなる。しかし脳はあまりにも酷使されて長い間緊張するとかえって交感神経を興奮させたり、血流が落ちてベータアミロイドが増加することがあるため注意しなければならない。脳もある程度、休息が必要だという話だ。ストレスを受けてもベータアミロイドの数値が大きく増える。一般的に脳細胞の数は20才前後ぐらいに最頂点に達し、1日10万個ぐらい死んでいく。全般的な脳機能は30才を基点に徐々に退化する。しかし最近になって科学者たちが、年齢とともに脳神経細胞は減っても脳を使えば使うほどある程度までは脳細胞本体が大きくなり、神経回路も増加するという研究結果を出している。

血管性認知症も芽が育つ。芽が良く育つ環境は過剰体重・高血糖・高脂血症などで、動脈硬化や高血圧という芽をあらわす。今すぐにでも血管をきれいに管理すれば脳出血と脳梗塞の可能性が減り、これによる血管性認知症もなくすことができる。
  • 毎日経済_イ・ビョンムン医療専門記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-05-20 15:18:02




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