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微細粉塵で「人工涙液」市場が急浮上


  • 微細粉塵で「人工涙液」市場が急浮上
  • 涙系統の障害患者数の推移



連日猛威を振るう微細粉塵にともに、スマートフォン中毒の深化で眼球乾燥症患者が急増するやいなや、「人工涙液」と呼ばれる眼球乾燥症治療剤の市場が急成長している。

微細粉塵がひどくなる春(3~5月)に、ドライアイの診療を受ける患者だけでも毎年100万人を超える。健康保険審査評価院によると、2004年は97万人水準だった眼球乾燥症患者は、2016年には224万人を超えた。 2016年の毎月の診療者数を見ると、1月と2月はそれぞれ29万4000人と29万5000人だったが、3月になると33万2000人に大幅に増えた。

眼球乾燥症とは涙が不足したり、涙がすぐに蒸発してしまうことで目がしょぼしょのする疾患だ。比較的軽く考えてそのままにしてしまうが、患者が増えたことで「人工涙液」と眼球乾燥症治療剤市場が拡大するようすだ。

国内の眼球乾燥症治療剤市場は、2016年は健康保険審査評価院の処方額を基準にして1600億ウォン台と推定される。使い捨て点眼剤(人工涙液)市場は、さらに急成長した。医療機関の処方と薬局で販売している一般的な医薬品を含む、国内の人工涙液市場は約2000億ウォンを超えた。業界によると、国内の人工涙市場は2015年に1300億ウォン、2016年に1600億ウォン、2017年は2000億ウォン規模だ。

このように人工涙液など眼球乾燥症の市場が大きく、国内の製薬・バイオ企業が先を争って治療剤の開発に乗り出している。バイオベンチャーのジーツリーBNT(Gtree BNT)社は、米国子会社のリーゼンツリー(ReGenTree)社を介して「RGN-259」と呼ばれる眼球乾燥症治療剤を開発中だ。ハナオールバイオファーマ(Hanall BioPhapma)社は、バイオ医薬品で眼球乾燥症の治療薬を開発して勝負をかける計画だ。ハナオールバイオファーマは、昨年9月にFDAから「HL036」第2相試験を承認され、11月から本格的な臨床に入った。

HL036は抗TNF抗体を目薬の形で投与できるように開発されたバイオベター(バイオ改良新薬)だ。バイオ企業のヒューオンス(HUONS)社は、ナノ複合点眼剤「HU007」で国内第3相を進めているが、ボトックス製品である「ヒュートクス(HUTOX)」とナノ複合点眼剤を未来の成長動力とするために積極的に育てている。

米国・欧州などに続々と複製薬の輸出契約を締結したサムチョンダン製薬(SCD Pharm)は輸出戦略品目として点眼剤を開発し、ニッチ攻略に成功した。東亜エスティ(トンアST)はジーエルファーム(GL PharmTech)社に眼球乾燥症治療薬候補物質「DA-6034」を技術移転し、国内の臨床第2相まで終えた。
  • 毎日経済_シン・チャンオク記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-03-07 19:25:08




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