A. | この質問にどのように答えるべきか、すごく悩みました。初雪の思い出は人によって違うからです。 だから書かずに寝かせておいたのですが、書きたいと思います。なぜかというと、窓の外に白い雪が降っているからです。キーボードに手を乗せたら、自然と初雪という文字を打ち込んでいたのですから、もう書かざるを得ないというものです。素敵な思い出も、頭に思い浮かべるのも嫌な悪夢でも、初雪は心に降って積もります。 初雪を見て男性はずいぶんと前に初恋の人とした約束を思い出します。 両親の反対にあいながら、こっそりと会っていた女性でした。 入営の前日にも、女性は近所の子どもの手に手紙を握らせて、路地の入口で男性を待っていました。 男性は通帳と印鑑を女性の手に握らせ、ぶっきらぼうに話します。 「俺がいなくても、おいしいものを買って食べろよ」 約束のない別れの瞬間、初雪が降ります。 「初雪が降る日、忠武路のあの喫茶店で待っているから」 そして10年以上、初雪が降るたびに男性はその喫茶店に座って、短い小説を一冊読んでから立ち上がります。ソウルの開発が進み、喫茶店があったところには大型の建物が建ちました。 純白の雪には告白をさせる力があるようです。偽りではなく、本当の心をです。 だから恋人たちは雪の降る日、「あなたを愛してる」という言葉を聞きたいのかもしれません。偽りではなく、本当の告白を受けたいのです。
しかし、現実はそうではありません。雪の降る日、アパートの警備員はまさに死にそうになります。山の斜面に建てられたアパートであれば、警備員たちの口からは「まったく、バカみたいに雪が降るな」という言葉が自然に出てくることでしょう。その心情、言わなくても分かりますよね。 雪を目の敵にしているのは警備員だけはありません。韓国で特に雪がたくさん降る前方部隊に勤務する軍人たちにとって、雪は倒すべき敵です。 「新聞に載るから、笑えという命令が下ったのだろう」とか「雪かきをしすぎて、気が狂ったのではないだろうか?」このように書き込む人もいました。 どうせやるなら楽しくやろうという将兵たちだったことでしょう。そのような姿を軍が写真に撮って、マスコミに提供したと考えるべきだととも思います。 とにかく軍人にとって雪は「空から降るゴミ」と言われています。「悪魔の糞」と呼ばれることもあります。急な山道を上り下りしながら、雪かきをするのですが、大雪のときには夜中に起きて雪かきをするときもあるため、本当に雪は敵です。 それでも初雪の日、愛を告白してから入隊した兵士の心の一角にはときめきが陣取っていることでしょう。それはそう簡単になくなるものではありませんから。 |