Q.韓国の自殺率はなぜ高いのでしょうか?(1)

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A. 先日、ソウル市の光化門で「松坡3母娘2周忌追慕祭」が開かれました。悲しい事件が伝えられてから、もう2年が過ぎました。事件が起きると熱くなるのに、すぐに忘れてしまう韓国社会でさえも故人の魂を慰める追悼祭が開かれたのですから、よかったというべきでしょうか。

いいえ、まだ、とんでもない話です。韓国社会は彼ら母娘に許しを求める資格も、姿勢も備えていません。

3人の母娘が生きて帰ってきても、現在の韓国の現実では再び極端な選択へと追い込まれていたことでしょう。

少し話は外れますが、数日前、地下鉄で目撃したシーンを思い出します。中年の男性がA4のコピー用紙に書かれた文章を、私に見せながら、「自分は捨てられた子どもの世話をしているが、支援が切実だ。小銭でもいいから助けてくれ」と訴えてきました。

何人かの人が千ウォン紙幣を渡したり、硬貨を手に握らせていましたが、地下鉄の車両にいた乗客たちの反応は概して冷たいか、無関心でした。

おそらく中には「こいつ、嘘ついているな」と思っている人もいることでしょう。子どもの世話をするのか、賭けごとに夢中になってお金を失い、新しく賭けをするためにお金を乞いに来たのか、子どもを虐待しているのかさえ分かりませんから。

罪人に罰を与えるよりは、一人の悔しい人間が生まれるのを防ぐというのが刑事法の原則ですが、韓国の福祉当局は助けが必要な人に手を差し伸べるより、不正に国のお金を欲しがる人を探し出すために熱を上げています。

2年前、60歳の母親と30代の2人の娘は、家の所有者に一枚の封筒を残してこの世を去りました。

彼らが住んでいた所はソウル市松坡区石村洞の一戸建て住宅の地下1階の借家でした。

松坡区はソウルでも、いわゆる江南3区に属する裕福な地域です。近所にオリンピック公園があり緑地も多いうえ、100階建てのロッテタワーが威容を誇る住みやすい町だと、住民も誇りに思っています。

3人の母娘も住みやすい町、松坡区の住民でした。12年前、夫が持病で亡くなった後、生計は母親が立ててきました。2人の娘は、カードの借金のため、信用不良者に転落した状態であったうえ、高血圧と糖尿病で仕事も完全にはできない状態でした。

健康も良くなかったのですが、医療費が負担になり、治療もきちんと受けられず、日の当たらない部屋で過ごしていたという話も聞こえます。

苦しい家庭を守ってきた母親が腕を痛め、勤めていた食堂の仕事をやめてからは生計を立てる手段もなくなり、途方に暮れてしまいました。

住民センターに行きましたが、国や地域社会から受けられる支援はありませんでした。住民センターでは、3人の母娘に勤労能力があると見て、世帯員1人当り、日給4万1680ウォンずつ、15日を適用すると、この家庭が月に稼ぐことができると推定される所得が187万5600ウォンと、3人世帯の最低生計費132万9118ウォンより多いという計算を出しました。

お金を稼ぐことができる人が誰もおらず、お金がなくて病院にも行けないのに、あなたたちにはお金を稼ぐ能力があるので、助けることができないと国が宣言したのです。

先の見えない状態で、最後に送ったSOSさえ拒絶された母親と2人の娘は、窓をガムテープでしっかりと密封し、石炭を燃やしてこの世を去りました。

本当に愚かな人生です。家主に申し訳ないと最後の家賃を封筒に入れて残しておいたのですが、そのお金で食べたいものをお腹いっぱい食べることも考えなかったのですから、このようなか弱い性格の持ち主は韓国の地で生き残ることができないようです。

3人の母娘の事件が伝えられた後、市民運動家たちは「推定所得を計算して、最低生計費を減額することは違法」という裁判所の判決にもかかわらず、推定所得があるからと生計費支援を拒絶した福祉当局が3人の母娘の殺害犯だと声を高めました。

しかし、この推定所得の賦課はまだ低所得層の生活を脅かしています。交通事故で頭を負傷した後、仕事を失って群山の賃貸アパートで暮らしている60代の男性の事例も典型的です。

何の所得もなく、市から毎月48万ウォンずつ与えられる生計費支援がすべてだったのですが、労働力があると推定されて所得が課され、突然、政府のすべてのサポートが切れました。

3人の母娘が死亡した後、国民基礎生活保障法などを改正しましたが、「所得がある」または「稼ぐ能力がある」という推定所得は「保障機関確認所得」と名前を変えたまま残っています。

地下鉄で助けの手を求める人を眺める冷たい視線がまさに「推定所得」でしょう。「いもしない子どもを前面に出して、他人のお金を強奪しようとしている、この悪い奴!」と言って無視し、封筒に最後に残ったわずかなお金を入れてこの世を去ろうとしている隣人がもしかしたらいるのではないかと、察しようとする配慮は全く見ることができません。

OECD最高の自殺王国、交通事故で死亡する人の3倍近くが自ら命を絶つ社会はこのように作られました。

次回は韓国の自殺の実態について説明します。

※この記事は「韓国の自殺率はなぜ高いのでしょうか?(2)」へ続きます。
  • Lim, Chul
  • 入力 2016-03-04 00:00:00

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