A. | それはもう、バスの運転手の気持ち次第です。どうしようもありません。 例えば曲が気に入らなかったとします。始めはイライラしても我慢するでしょう。だんだんと怒りが込みあがってきて身を震わせて、ついに我慢できずに運転手に抗議したとします。ここまでくると、大体3通りのシナリオ展開が予想されます。 1. あなたの怒りをバスの運転手が無視する。 2. 運転の邪魔になるからと、むしろあなたに怒る。 3. 申し訳ないと謝罪してラジオを消したり、あなたが好きな曲に変えてくれる。 3つのシナリオのうち、どれがいいですか。当然1と2は嫌でしょう。バスの運転手と言い争うことになれば、ややもすると警察署に連行されることになります。不確かではありますがバスの運転手ではなく、あなたがより痛い目にあう可能性が高いです。 3番目のシナリオがいいでしょうが、それも優しいことばかりではありません。通常は、堂々と座っていた席に戻って勝利の気分を満喫できるでしょうが、時には大きな問題が生じる場合もあります。バスの運転手が毎日通る退屈な路線を運転するのに飽きてラジオをつけたら自分の好きな曲が流れたので聴いていたのですが、その時ちょうどバスに乗っていたヤクザもハミングしていたのです。 それを止めてしまっただなんて。幸いなことにヤクザの気分が良い状態であれば放っておくでしょうが、親分に怒られて気持ちが低気圧の状態であればどうなるでしょうか。はぁっ、考えただけでも恐ろしいです。 そうなのです。遠くに行かないつもりならおとなしく窓の外の通り過ぎる人やお店の看板でも見物してください。 実は市内バスの運転手がラジオのチャンネルを合わせることはほとんど不可能に近いです。始点から乗客すべてを乗せるわけでもなく、途中で乗る人、少しだけ乗って降りる学生、始点から乗って太陽の光が入る窓際にもたれて居眠りをし終点で降りる老人、ベビーカーを押して乗る新妻、子犬を胸に抱いた独身女性など、どうやっても全ての人の好みに合わせることはできません。投票をしようとしてもすることができません。 さらに、一部の人々は歌ではなく、ニュースを聞きたがります。アイドル歌手の歌の代わりに昔の歌に固執する老人の好みはうるさいです。キリスト教の聖歌を流しては仏教信者が宗教弾圧と怒るでしょうから「えい、知るもんか。聞きたいものでも聞こう」が正解ではなないですか。乗客の中にもたまにはバスの運転手と趣味が同じ人もいるはずですよ。 聞きたくない人もいるので、最初から静かにラジオは切ったままにする方がいいだろうって?まあ、そうとも言えますね。しかしです。バスの運転手があまりにも眠く、眠気を覚ますためにラジオを流しているのだとしたらどうしますか。それを妨害して事故でも起こったら?あなたが責任とるんですか? ! |