A. | 良い空気を吸って本も読んで、時には山にも登って、おそらくこのように考えたことでしょう。引越しをしたときにアパートを売って生じたお金にさらに多くのお金を上乗せして引っ越しました。ところが、わずか2年後、仰天する話を聞きました。 普段は住宅価格や不動産に興味がなかったのですが、息子夫妻が訪ねて来て、売ったアパートの値がなんと4億ウォンも上がったと言うのです。まさに天井知らずでマンション価格が上がっていた時の話です。表情には出しませんでしたが、学長の心にも少数のひびが入ったようです。翌日散歩途中に近所の不動産仲介業者を訪れ、それとなく自分の住宅の価格を聞いてみました。そしたらまあ、住宅価格が落ちてしまっていたのです。住宅が2年ぶん古くなったというのが理由です。 いや、アパートの価格は、ほぼ倍以上跳ね上がったのに、一戸建て住宅は横ばいだなんて。学長は韓国の住宅政策についてひとしきり説教を並べたそうです。 アパートが一戸建て住宅よりも高価な最も根本的な理由は、価格の上昇率からです。しかも売りやすくもあります。一戸建て住宅は売りに出しても買い手に会わなければ2~3年が経っても売れない可能性があります。外国に移民に行く場合などに急な売物として出しても同じです。だから売ってから移民に行くためには、相場よりもはるかに安く売るしかありません。 これに比べてアパートは売りに出すとすぐに家の見学をしに訪れる人があふれています。連立住宅(アパートよりも規模の小さいビラなどの集合住宅)は中間くらいです。家の価値も上がり、売りやすいのですから人びとがアパートを好むのは非常に自然な現象です。 さらに、アパートは暮らすのが楽です。3000世帯以上の大規模団地には、近くに商店街や娯楽施設、体育施設だけでなく、小中高等学校までありますので子供を育てるにはもってこいです。周辺に盛り場が点在して街がショッピング街に変化することが不満ではありますが、住宅環境に文句ばかりは言えません。それにより住宅価格はさらに上がるのですから。 主婦たちにとっては一戸建て住宅よりもアパートのほうがはるかに楽です。職場に行って帰ってきた夫は指ひとつ動かさないのに、庭があるからといって何の意味があるでしょうか。木には虫ばかりがうようよしていることでしょう。アパートに住んでいたら蛇口が壊れたりしても、ほとんどは管理事務所で処理をしてくれるので、本当に便利です。家についての意思決定に主婦たちの発言力が大きくなったこともアパートを好むの一因でしょう。 |