韓国人がニンニクをたくさん食べるのかって？

たくさん食べます。なぜでしょう。

理由を説明する前に韓民族の根本である檀君（タングン）神話を少し紹介します。

要点だけ言うと檀君の母親はウンニョ（熊女）です。

遠い昔、虎と熊が人間になりたいと天に祈ったところ、天から舞い降りたファンウン（桓雄）がヨモギとニンニクを渡して、「これだけ食べて日光を見なければ人間になることができる」と話しました。

熊と虎は洞窟の中で修練を始めました。

しかし虎は、数日で耐えられなくなり洞窟を飛び出し、熊はファンウンの話を守って人間の女性になりました。その後、婚姻する相手が見つからなかったウンニョをファンウンが妻として迎えて檀君を産みました。

虎には初めから不利な条件でした。熊は雑食性である反面、虎は草の根では延命できない消化器官を持っているからです。

だから韓民族の血からニンニクは取り除けないのです。

ニンニクに関してはこのような笑い話も伝えられています。

町の人々が、きれいな女性が現われたと聞くと放っておくことができない道楽者を捕まえて酷寒の地に追いはらったそうです。数年後、それでも心配になったのか病気にかかって死んではいないか確認するために人を送ったそうです。しかし、確認してきた人の話を聞くとあきれてしまいます。

道楽者はその寒い荒れ地でニンニクの農作業をしていたそうです。熊を捉えて食べるためです。

これ以上、説明は必要ありませんよね？

初めて韓国人と接する西洋の人々はニンニクの臭いに顔をしかめたりもするという話を聞いたことがあります。

私はニンニクを食べるどころか見たこともないのに、どうしてニンニクの臭いがするんだ？

いくら弁解をしても無駄です。

ニンニクを使わない韓国料理はほとんどないからです。



ニンニクの皮だけむいて生ニンニクを食べる人々もいます。ひどい場合ですが、食事する席でおかずと一緒に食べるのでなく、お菓子や炒めた豆を食べるように瓶に入った生ニンニクを取り出して食べる人もいるとのことです。

筆者の周りにもそのような人がいました。70近い歳でしたが、歳よりはるかに若く見えて、顔色もよく、その上一週間に三、四回は共寝も余裕だと言っていました。それもすべて、ニンニクのおかげかと思い試してみようとしましたが、辛くりひりひりする程だったので三日以上は続きませんでした。

生ニンニクを食べなくても韓国人の平均ニンニク摂取量は大量です。西洋でニンニクをたくさん食べるというイタリアの5倍以上です。イタリア人をののしる時、「ニンニクの臭いがする奴」と言うそうですが、そのような悪口を言う人が韓国人に会えば、「このニンニク～」と言いながら臭いに耐えることができずに逃げてしまうでしょう。

それくらい韓国料理の中でニンニクを入れないものを探すのは非常に難しいのです。

辛くない食べ物もニンニクを取り除けば、まともな味を出すことができません。淡泊なワカメスープや、何の調味料も添加していないようなホウレンソウナムルの片隅にもニンニクが見えです。

下宿生が面倒だけれどやむをえなく作って食べる物が、まずく感じる理由もニンニクを入れてないからです。韓食調理技能士の資格試験に出題される問題は合計52個ありますが、この中の42個の食べ物にニンニクが必須的に使われます。

これだから、いくらニンニクを嫌う韓国人でも、世界平均をはるかに超える量のニンニクを食べているわけです。

熊の子孫は人間に変身させたニンニクを食べるのが当然だと思って、今日もニンニクを食べるつもりです。