ハングル：NG족

ハングル発音：エンジジョク

意味：卒業単位を修めても自発的に卒業を遅らせる学生

解説：

NG族、「No Graduation」の略。卒業単位を修めても自発的に卒業を遅らせる学生。

韓国において多くの大学が「卒業延期制」を運営している。
休学したり故意に大学を満たさず卒業を見合わせるエンジジョクが増えたため、窮余の一策として導入した制度が「卒業延期制」だ。1学期あたりの登録金の1/5~1/6を払えば卒業を延期させてくれる不思議な制度だ。

この制度を導入した背景を少し説明しなければいけない。

「大学5年生」と呼ばれるエンジジョクも多く、1～2科目だけを受講申請する学生もいるほか、それさえも負担になってあらゆる便法で無料で学校に残ろうとするエンジジョクもいる。

お金も出さずに学校に残る方法は卒業論文だ。そして英語の実力を卒業要件にした大学ではTOEICの成績表がエンジジョクの活路として使われている。

TOEICの成績表を出さないと卒業できないが、これを出さない方法だ。事態が悪化すると西江（ソガン）大学では英語卒業認証制を廃止したが、エンジジョクの反発を受け追加登録をしなくても1年間は卒業猶予が可能だという措置を取ったりもした。

エンジジョクが問題になるのは在学生たちと対立が生じることだ。
エンジジョクは幽霊のような存在だ。
講義室にも現れないし学科事務室やサークルの集まりにも顔を出したことがない。

彼らが主に滞在する場所は図書館だ。
座席は限られているのに講義が終わって図書館に行くと、すでにエンジジョクが占領した後なので帰るしかない。学生食堂に行ってみたらそこも居心地のいい所には既にエンジジョクの影が見える。

腹が立つのも当たり前だ。高い授業料を払ったのに図書館も思う存分利用できなくなったから。

事情が可哀想なのは大学も同じだ。ただでさえ施設運営費に追われてるのにエンジジョクのせいで追加費用を払うことになるからだ。

エンジジョクも卒業したくなくて学校に留まるのではない。
希望する場所に就職するなら今すぐにでも卒業ガウンを着るが、就職できないので「就職落伍者」と言われないという理由だけで、学生の身分を維持しようと思う。

卒業に必要な単位はすでに取ってあるので語学研修に行ってくる時間も十分だしボランティア活動やインターン、資格取得に時間を費やせる機会を得ようとする人々をどうやって追い出すのだろうか。