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数字経済 > 企業 > サムスン電子、GALAXY Note 4・iPhoneの次期モデルに「20ナノモバイルDRAM」搭載予定
< 第2四半期 DRAM市場シェア >
サムスン電子が半導体微細プロセスの「限界」を突破した。
サムスン電子は18日、世界初の20ナノプロセスを適用した6Gb(ギガビット)モバイルDRAMの量産を開始したと明らかにした。去る3月の20ナノプロセスPC用DRAMの量産に続く快挙だ。サムスン電子は年末または来年初めには20ナノプロセスを拡大適用し、企業サーバー用DRAMモジュールの量産も計画している。20ナノプロセスは半導体回路の厚さが1億分の2メートルという意味だ。
20ナノプロセスは半導体業界で「限界突破」と評価される。既存の25ナノプロセスDRAMモジュールの生産が始まって以来、これ以上の微細プロセスは不可能だろうと予想されていた。しかし、20ナノ4ギガビットDDR3 PC用DRAMの量産に続き、今回のモバイルDRAMまで20ナノ製品を出荷することで、20ナノDRAM時代を新たに開拓したわけだ。
このようなサムスン電子の微細プロセス技術力のおかげで、アップルにモバイルDRAMの納品を再開することができた。アップルはサムスン電子と特許紛争を繰り広げるあいだ、サムスン電子へのモバイルDRAMの注文を中断した。とは言え、サムスン電子の微細プロセスの技術力を無視できなかったことから購入を再開した。
最近公開されたアップルのiPhone 6には25ナノプロセスのモバイルDRAMが投入される。アップルは、サムスン電子・SKハイニックス・マイクロンなどからモバイルDRAMの供給を受けていると伝えられた。
サムスン電子が今回量産を開始した20ナノプロセスのモバイルDRAMは、サムスン電子が最近発売したGALAXY Note 4に搭載されると伝えられた。アップルは来年以降に出てくる次期モデルに、サムスン電子の20ナノプロセスモバイルDRAMを採択したと伝えられた。
半導体業界が微細プロセスにとらわれる理由は、プロセスが微細化すればするほどより小さく軽量で、処理速度が速く消費電力の低いメモリ製品を生産できるからだ。GALAXY Note 4が消費電力の大きい超高解像度QHDディスプレイを採用していながらも、バッテリー使用時間を従来レベル以上に伸ばすことができたのは、スマートフォンの頭脳に該当するAP(アプリケーションプロセッサ)やモバイルDRAMなどのプロセスが微細になり、電力効率をより高めたからので可能だったわけだ。
サムスン電子が今回出荷した20ナノ6ギガビット LP DDR3モバイルDRAMは、インタフェースの最高速度である毎秒2133メガビットでデータを転送しながらも、消費電力をさらに下げることで、最高レベルの超薄型・超小型・超高速3ギガバイト(GB)ソリューションを提供する。3ギガバイトの製品は6ギガビット・モバイルDRAMチップ4個を一つのパッケージに積み上げたもので、モバイルAPとともにハイスペックのスマートフォンに搭載されている。
サムスン電子の関係者は、「20ナノモバイルDRAMはこれまでの量産製品よりも生産性を30%以上高め、今後のハイエンドスマートフォンとタブレットPCはもちろん、ウェアラブル機器など、急速に増加している大容量モバイルDRAM市場を先行獲得できるものと期待している」と説明した。