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サムスン精密化学、株式売却など体質改善「IT素材集中で再跳躍」

50周年のサムスン精密科学「換骨奪胎」…電池素材の育成 

  • サムスン精密化学、株式売却など体質改善「IT素材集中で再跳躍」
今年の第3四半期まで、株式売却と事業の合理化や人員削減などの強度の高い構造調整を進めてきたサムスン精密化学は、創立50周年を契機に強い体質改善作業を繰り広げている。

サムスン精密化学は20日、「創立50周年の24日に社史を発刊し、すべての役職員が来年を再跳躍元年とするために、変身を加速化するという決意を堅くする予定」だと明らかにした。サムスン精密化学の成仁熙(ソン・イニ)代表(写真)は、「来年はIT素材と環境にやさしい素材の分野に社の力量を集中し、名実ともに社の主力商品として成長させる計画」とし、「二次電池の素材分野が、これまでのIT用のほかに電気自動車( EV)とエネルギー保存装置(ESS)などで高い成長性と市場性があるだけに、また別のバッテリー素材の開発にも追加投資する方針」だと明らかにした。

1964年、蔚山(ウルサン)に設立されたサムスン精密化学(旧・韓国肥料)は、サムスングループ製造部門の長兄格の企業で、いわくの多い企業だ。グループの内部的には第一毛織が10年早く1954年に設立されたが、サムスン精密化学は大韓民国が本格的な工業立国の道に入った1960年代に、サムスンの製造業を象徴する企業だった。

李秉喆(イ・ビョンチョル)サムスングループ創業者は、技術と資金不足の難関を克服して、最大規模・最新設備・最短工期の記録を立てながら韓国肥料の工場を建てた。この工場が稼動して、韓国は最終的に肥料不足の時代を終えた。初代代表取締役を務めていたイ・ビョンチョル創業者は、「韓国肥料工場の設立を通じて、サムスンが事業報国という企業理念を実現したことに自負心とやりがいを感じる」と何度も深い愛情を表した。

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  • < サムスン精密化学 最近の構造調整現況 >

しかし、会社が本格的な跳躍を準備していた1967年末、別名「サッカリン密輸波紋」を契機にして、イ・ビョンチョル創業者はサムスン精密化学の国営企業化を宣言する痛みを体験した。サムスン精密化学が再びサムスングループの懐に抱かれたのは、20年前の1994年だ。新経営宣言の直後だった当時、李健煕(イ・ゴニ)サムスングループ会長は、亡父が最も大切にしていた会社であるサムスン精密化学を買収して話題を集めた。以後、サムスングループはサムスン精密化学の現在の主力品目であるメセルロス(建築・産業用添加剤)、ECH(エポキシ樹脂の主原料)、エニコート(医薬品のコーティング溶剤)などの生産設備に投資し、その分野をリードする精密化学メーカーに生まれ変わった。

2010年ごろまで、サムスン精密化学は大きな問題もなく巡航を続けた。しかし、数年前から主要品目で世界的な競争が激化する兆しが現れた。さらには供給過剰に対する憂慮もあったが、2011年に新しい司令塔として就任したソン・イニ代表は、核心品目に対する追加投資がなければ企業競争力を維持するのは難しいだろうと判断した。

しかし、投資と増設に伴う事業調整と流動性の確保は避けられなかった。ソン代表は未来戦略室と緊密に協議し、非核心設備や持ち株を成功裏に売却した。太陽光モジュールの素材であるポリシリコンを生産する合弁会社の持分を1400億ウォンで売却し、財務構造改善のために保有していたサムスン生命の株式933億ウォンも売却した。

このほか、非中核部門の製造販売法人に出資した株式の生産設備の売却を通じても、約700億ウォンの流動性を確保した。

サムスン精密化学は来年、今年8月に産業生産を開始したリチウム二次電池の正極活物質(NCM)工場の稼働を本格化し、負極活電解液分離膜などのバッテリー素材分野で追加投資のアイテムをさがす計画だ。サムスン精密化学の関係者は、「来年から精密化学分野の業況が改善されれば、2012年と2013年に増設した設備が稼働率を高め、売上げと利益に大きく貢献するだろう」と説明した。
  • 毎日経済_キム・ウンピョ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-10-20 17:40:21




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