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現代車グループ、東部特殊鋼の買収…特殊鋼市場の地殻変動予告

銑鉄・車「ワンストップ生産」 MK執念、輝く 

鄭夢九(チョン・モング)現代自動車グループ会長の「銑鉄愛」が東部特殊鋼の買収でまた実を結んだ。

現代製鉄唐津製鉄所の3高炉火入れ式(昨年9月)で、「今後も現代製鉄は世界最高の鉄鋼会社に向け、無限の挑戦を続けるであろうし、継続的な投資で国家経済の発展に貢献するだろう」と、感激を抑えられない声で語ったチョン会長は、きっちり1年ぶりに「銑鉄愛」を実践した。国内の自動車用部品と素材特殊鋼市場で第2位の東部特殊鋼の買収は、チョン会長が明らかにした無限の挑戦の一つであるわけだ。

来年から、現代製鉄は自動車の生産に必要なすべての鉄鋼製品を生産できるようになった。今回の買収合戦で、現代製鉄は3000億ウォン内外の買収希望価格を提示したと伝えられた。2000億~2500億ウォン台で決まると予想されたが、市場価格をはるかに超えるレベルだ。東部特殊鋼の買収戦に、全面的に乗ったセア(世亜)グループが追いつくこともできない価格だったというのが投資銀行(IB)業界側の説明だ。

◆ セアと二強体制...特殊鋼市場の地殻変動

現代製鉄の東部特殊鋼買収で、特殊鋼市場の地殻変動が予告された。特殊鋼市場はポスコグループ(ポスコ・ポスコ特殊鋼)と世亜グループの「二強」体制だった。しかし、最近ポスコがポスコ特殊鋼販売の売却のために世亜グループと覚書(MOU)を締結したため、ポスコグループの座を現代製鉄がすぐにでも自分のものにする展望だ。

自動車鋼板を製造する唐津製鉄所のとなりに、来年10月までに特殊鋼工場が建設される。ここではボルト・ナットやシャフトなど、自動車用部品・素材の原料である線材と棒鋼を生産することになる。線材と棒鋼の年間生産量だけでもそれぞれ40万トンと60万トンに達する。特殊鋼工場で生産された線材と棒鋼はただちに東部特殊鋼に供給される。東部特殊鋼は現代製鉄から受けた線材と棒鋼で、年間45万トンに達するボルト・ナットとシャフトなどの自動車用部品・素材を市場に出すことができる。来年10月の特殊鋼工場の竣工までは、棒鋼を年間50万トン生産する浦項工場が東部特殊鋼へ原料を提供する見込みだ。

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何よりも、世界の鉄鋼不況にも特殊鋼業界は安定した収益を保証するので、鉄鋼業界では最後に残った「鉱脈」という評価を得ている。実際に、東部特殊鋼は2012年と昨年の営業利益はそれぞれ84億ウォンと196億ウォンを上げた。

親会社であった東部製鉄が慢性赤字に苦しめられたことを勘案すれば、東部特殊鋼の善戦を垣間見ることができる。「無理をした」という表現ではなく、チョン会長の大胆な賭けが的中したという評価が出ている理由だ。

現在、特殊鋼市場は大きく年間2兆ウォン規模のボルト・ナットやシャフトなどの自動車用部品・素材市場と、年間1兆ウォン規模のカミソリの刃などのステンレス鋼市場に分けられる。鉄鋼業界によると、世亜グループの世亜特殊鋼は先月末、自動車用部品・素材特殊鋼市場でシェア42%の1位企業だ。ポスコ特殊鋼はステンレス特殊鋼市場で90%を占めている。これに、特殊鋼の原材料となる棒鋼・線材市場ではポスコが年間に線材283万トンを生産することができ、原材料市場で1位を走っている。

しかし現代製鉄は、来年10月の特殊鋼工場が竣工すれば浦項工場の生産量まで合わせ、年間150万トンの特殊鋼原材料を生産することができる。さらに年間50万トンのボルト・ナットなどの特殊鋼製品を製造する東部特殊鋼という翼をつけた。

自動車用部品・素材特殊鋼市場でシェア23%の現代製鉄は、世亜特殊鋼に次いですぐに2位のメーカーに上がることになる。昨年9月に火入れ式を終えた3高炉まで合わせると、現代製鉄の唐津製鉄所では毎年400万トンに達する冷延製品を出している。

順天工場が生産している冷間圧延製品200万トンまで含めると、現代製鉄は合計600万トンの冷延製品を直接製造しているわけだ。現代製鉄の関係者は、「自動車鋼板のみの正確な集計は行われていないが、年間生産されている冷間圧延製品の70~80%が自動車の外観を飾る自動車鋼板」だと説明した。
  • 毎日経済_ホン・ヂョンソン記者/カン・ゲマン記者/オ・スヒョン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-10-24 15:40:40




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