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チョンセ難でヴィラが「貴い身」…取引も4年ぶりに最高

ツールーム、スリールームが品薄、5%台の収益 

  • チョンセ難でヴィラが「貴い身」…取引も4年ぶりに最高
△チョンセ難が深刻化し、ヴィラが再び注目されている。ソウル松坡区石村洞一帯のヴィラ密集地の景色 [イ・スンファン記者]

30代半ばの会社員、パク某氏は最近、チョンセ(伝貰、高額の保証金を渡す賃貸方式)アパートの代わりにソウル江東区千戸洞近隣で専有面積55平方メートルのヴィラを2億7000万ウォンで買収した。部屋が3つとバスルーム2つが備わっており、駐車場もある。パク氏は「価格は安いし、アパートのように広々としていて便利で気に入っている」とし、「近くに再建築アパートの住民がおり、チョンセ・ウォルセ(月貰、月々家賃を払う賃貸方式)の需要が豊富な方なので賃貸に出すこともできそうだ」と話した。

チョンセの価格が休むことなく上昇し再建築による移住需要でチョンセ難が広がり、しばらく関心から外れていたヴィラの人気が復活している。ヴィラとは、多世帯・連立住宅のことを指す。代表的な庶民の住宅だ。4階以下の建物にアパートのように101号、102号、103号など、号ごとに所有者がそれぞれいる。

12日、不動産業界によると、ヴィラの契約は最近1~2年の間に大幅に増えている。昨年、ソウルのヴィラ取引量は4万189件、ソウル市が2010年に関連統計を集計して以来、最多を記録した。これは昨年(3万820件)より30.4%増えたものだ。チョンセ家率が高い恩平・江西・江北・麻浦区など、江北圏にてヴィラ取引活発だった。江南圏でも手頃な価格のヴィラが密集している松坡・冠岳区で取引が多いことが分かった。

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  • < ソウルのヴィラ取引量 >

これまで少なかったヴィラの新築も活気を帯びている。国土交通省によるとソウル地域の新築ヴィラは2011年に2万4751世帯(竣工基準)だったが、翌年から毎年3万世帯以上が増えている。最近のヴィラは、価格が安価でありながらも、エレベーターと世帯当たりで駐車スペース1台分を備えているうえ、部屋の構造や仕上がりが一般的なアパートに劣らないように造られているのが最大の利点だ。インテリアに少しだけ気を使えば、十分な「スイートホーム」になる。

このため、部屋2つとバスルーム1つを備えた2ルームヴィラは、竣工から1~2か月以内にほとんどすべて売れるというのが仲介業者関係者たちの説明だ。分譲価格は概ね1億ウォン後半から2億ウォン水準に策定された。部屋3個のスリールームも3億ウォン台だ。石村洞のD公認仲介業者の関係者は、「ソウルで66.1平方メートル(20坪)のマンションを分譲または買収しようとすると5億ウォンが必要だがチョンセ難に疲れた入居者の資金余力は概ね3億ウォン水準だから、ヴィラに目を向けているのだろう」と説明した。

毎月の固定的な賃貸収入のためにヴィラを探す投資家も増えている。ただでさえチョンセの家が不足している中で、本格的に江南の再建築発の特需が発生するからだ。今年移住予定の江南地域の再建築マンションは1万世帯に達する。江南区懦小・大峙洞、松坡区石村・可楽洞などで2ルームのヴィラを購入して保証金2000万~5000万ウォンに家賃30万~50万ウォンで賃貸する場合、年間5%前後の利回りを期待することができる。

専門家は少し高くても駅勢圏に位置している、新しいヴィラを選べと言う。国民銀行明洞スターPBセンターのパク・ハプス不動産チーム長は、「ヴィラは、再建築が容易ではないため、竣工5年以内の建物を買い取るほうがいい」と話した。手ごろな価格のヴィラは、水道やガス管が老朽化して雨や雪が降ったら修理費がかかる可能性がある。
  • イム・ヨンシン記者
  • 入力 2015-01-13 04:01:04




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