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早期退職、40代自営業者の涙

「月の売上げ300万ウォン…白くなった髪の染毛剤も買えない」 

  • 早期退職、40代自営業者の涙
  • < 10年前に比べて稼ぎが少ない40代自営業 >

新村でチキン店を経営するパク・ヒョンレさん(仮名・45才)は、商売にならないあまり頭が半分白髪だった。パクさんは、「うちの店から半径1キロの中にチキン店だけでも13カ所」だとし、「ひと月の平均売上げ300万ウォンでは家賃や人件費にも耐えられないので、店をたたむ日だけが待っている」と語った。白髪が見苦しくても、染毛剤を買うのも惜しいのでがまんしているという。パクさんは、「ヌンチパプを食べても(肩身の狭い思いをしてでも)、会社に残っているべきだった」とし、「退社したことを本当に後悔する」と語った。この頃、ドラマ『未生』を見て「会社が戦場だって?外は地獄だ」というセリフに泣いたという。

龍山電子商店街の電子ランド3階。ここにオフライン売り場をかまえ、オンラインモールも運営するというムン・セジョンさん(仮名・42才)は、「この頃ノートパソコンがとても丈夫なせいなのか、ちょっと故障でもしてくれれば売れるのに」と、自嘲混じりの笑顔を見せた。昨年のこの時期よりも売上げは半減し、新学期特需のようなものが無くなってからもう久しいという。オンラインモールは売上げが減少し、昨年の10分の1にまで落ち込んんだ。一枚の紙をまさぐっていたムンさんは、「うちに社員が一人だけいて、4大保険料を払えときた」とし、「時々、この紙が来るたびに政府が恨めしい」と吐露した。ここにある他の店も事情はそう変わらないという。

内需の活性化がペースダウンした原因は、40代自営業の所得減少のためだという分析が出た。40代の早期退職者が自営業を始めたが、所得が急激に減少して、消費も減る現象がしだいに顕著になっているという診断だ。

韓国経済研究院は23日、「消費に優しい労働市場のための雇用構造分析」報告書を通じ、内需を奮い起こすために30・40代をターゲットにした自営業の生態系構築と、雇用率の増大政策が急がれると主張した。

韓経研が2001~2013年の統計庁経済活動人口調査・家計動向調査資料をもとに、年齢別所得や雇用の現状を分析した結果、自営業者の平均所得は賃金労働者の半分に過ぎないことが分かった。特に40代の所得格差が、他の年齢層に比べて大幅に広がった。2001年の40代自営業の平均所得は2877万ウォンで、賃金労働者(4170万ウォン)の68%水準だったが、2013年には52%水準(賃金労働者5170万ウォン、自営業2725万ウォン)と、半分まで落ちた。

これによって、40代の賃金労働者と自営業者間の消費支出の格差も急激に広まった。2013年の40代自営業者の平均消費支出は、賃金労働者の63%水準にとどまっていた。

ウ・グァンホ韓経研専任研究員は、「40代の早期退職自営業者は所得が急激に減少し、消費につながらない現象が目立つ」と説明した。ウ研究員は、「自営業者を対象に経営コンサルティングと資金を支援して、自営業の生態系の充実をはかり、非自発的自営業者が賃金労働者に転換できるように助ける政策が必要だ」と付け加えた。

これとともに、20・30代の雇用を、老後の準備が不足した壮年層の父親世代が代替する現象も目立った。年齢別雇用者数の推移を分析した結果、2001年から2013年までの20代の賃金労働者数は年平均で2.12%、30代は0.10%減少したが、40代は2.32%、50代は5.57%、60代は3.99%増加した。

ウ・グヮンホ専任研究員は、「老後の準備不足から、中高年層・高齢者世代が労働市場に着実に進入することで、20・30代の雇用が中・高齢者に置き換えられている」とし、「労働規制と定年延長で正規職採用の負担が加重されると、このような現象はさらに深刻になるだろう」と予想した。

業種別にみると、製造業の賃金労働者は20代と30代で減少傾向を見せた一方で、50代は増加傾向にある点が目立ち、卸売・小売・宿泊・飲食店業の賃金労働者も20代と30代が減り、50代と60代の労働者が増えていることが分かった。卸売・小売・宿泊・飲食店業の自営業者数は、30代と40代が減少傾向を見せて、50代が増加する特徴を示した。
  • 毎日経済_キム・テジュン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-03-23 17:52:56




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