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世界で6番目に高いロッテワールドタワー…IoT技術の融合、未来都市の縮小版


  • 世界で6番目に高いロッテワールドタワー…IoT技術の融合、未来都市の縮小版
世界で6番目に高いロッテワールドタワーが、年末の完成を控えている。今月初めに外装工事を終えたこの巨大なランドマークは、エレガントな曲線美で視線をひきつけている。筆先を連想させる555メートルの超高層ビルの中に隠されている情報技術(IT)の世界も気になる。

去る10日、ソウル市松坡区にあるロッテワールドタワーを訪れた。伝統美あふれる外観とは異なり、ビルの内部は最尖端のITで堅く武装していた。ホテルやオフィス、レジデンスと展望台など、さまざまな空間はITと融合し、未来の都市に変貌していた。

一番最初に目についたのはエレベーターだった。多くの従業員はこのエレベーターに乗って、地下2階から展望台の121階までを行き来しながら作業を行う。秒速10メートルで、121階まで1分ほどで上昇した。収容人数も多かった。エレベーター2基をくっつけた「ダブルデッキ」形式であり、最大40人を乗せることができる。これに加えて、タワー全体に構築されたピープルカウントシステムは、エレベーター渋滞の心配を軽減した。各建物の出入口のセンサーが訪問者の出入りを把握し、特定空間に人が一度に殺到することを防いでくれる。

ロッテワールドタワーとロッテワールドモールの情報通信システムを構築したロッテ情報通信は、「人気が高いと予想される展望台は、観覧客の出入りの管理が重要だ。ともすれば事故になることがあり、エレベーター渋滞が起こることがあるが、ピープルカウントが構築されており、先制的に集中現象を緩和することができる」と明らかにした。

展望台に到着すると、雲の上に上がったような気分だった。 500メートルの上空から見下ろしたソウル市内の風景は、目に入れて置きたいと思うほど美しかった。展望台に行けなくても悔しがる必要はない。ロッテワールドタワーは展望台にデジタルメディア演出システムを構築した。フルHD級カメラ6台が、リアルタイムでソウル市内の映像を撮影する。こうして製作された360度のパノラマ映像は、5階の広報館に送信される。

建物の腰にあたる42~71階に位置するレジデンスエリアは、最尖端のホームIoT(モノのインターネット)競演場だ。

照明と冷暖房にカーテンなど、家庭内のすべてのシステムを調節することができる。玄関やキッチン、リビングルームにもタブレットPC型のウォールパッドが設置されている。室内ではウォールパッドで、外部ではモバイルで簡単に調節することができる。電気・水道・温水・冷房などのエネルギー使用量をリアルタイムでチェックし、エネルギーを節約することができる。ロッテ情報通信の関係者は、「ホームIoTに位置認識技術を融合してセキュリティ性も高めた。火災が発生した場合は避難経路を教えてくれて、泥棒の侵入時は位置を教えてくれる」と語った。

オフィス専用の14~38階はスマートオフィスだ。

指紋や静脈などの多様な生体認証でセキュリティ性を高めた。セキュリティのために会社を出ると業務ができない不便さも改善した。仮想サーバーに仮想デスクトップを構築し、どこでも業務を行うことができる。

タワー低層部と接触しているロッテワールドモールは、最尖端の位置情報技術が融合された。ロッテワールドモールは、その規模だけでも36万平方メートル(約11万坪)に達する。一度間違って入ると、道に迷いがちだ。しかしそんな心配はない。ロッテワールドモールアプリケーション(アプリ)に自分の位置はもちろん、店舗や友人のいる場所までの最短経路を知ることができる。必要な割引・イベント情報もすぐに知ることができるが、既存のビーコン方式ではない。ソフトウェア形式で「仮想ビーコン」を作成し、LTE通信で信号をやりとりする。ロッテ情報通信は、「既存のビーコンシステムに比べてバッテリーの消耗は少ないながら、システムの反応はさらに速くなった」と説明した。

ロッテワールドモールの8階に位置するコンサートホールにも、尖端ITが隠されている。クラシック公演でもアイドル歌手の公演でも、ジャンルに合わせて照明・音響・映像が自動的に設定されるシステムを構築した。

尖端ビルらしい安全・セキュリティシステムと、運用管理システムも目を引く。タワーには1万3000個のセンサーが取り付けられている。このセンサーはリアルタイムで、建物内のすべての情報を収集する。建物内のセンサーは一つに接続されて、全自動で動作する。温度・湿度・空気質・気圧などを収集して自動で制御し、最適な室内環境を維持する。雨の日には湿気を除去し、温度が高ければ冷房を稼動する式だ。

建物内の設備の運営に利用されるエネルギーもリアルタイムで収集され、エネルギー効率化を追求する。

超高層ビルは風と地盤振動にも耐えなければならない。ロッテワールドタワーは風と地盤振動を計測して、ビルの垂直度は75ミリ以内に維持される。測定精度を高めるために、垂直に区域を定めてシステムを構築した。超高層と1階は温度・湿度・圧力などが異なるからだ。

国際消防基準を適用した統合セキュリティ管制システムも適用した。監視区域ごとの火災モニタ、熱画像監視装置を備えている。

テロなどの物理的な脅威に備えるために、最尖端のX線透視機、インテリジェントCCTVを1000台配置して、不審者を発見した場合にはすぐに対応することができる。挙動不審者を発見した場合は自動的に反応し、発生位置を防災センターのセキュリティ警備室の画面にリアルタイムで送信する。また、建物全体のネットワークをいくつかのネットワークに分離して、外部ネットワークが遮断されても異常なく運営される。

ロッテ情報通信は「尖端ITを活用し、建物内のシステムを有機的に連結した」とし、「これによってロッテワールドタワーは自らすべてを制御するようにした」と説明した。
  • 毎日経済_イ・ソンヒ記者 / 写真=ロッテ物産提供 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-10-16 09:04:04




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