トップ > エンタメ > TV・映画 > 「六龍が飛ぶ」歴史的事実にも視聴者の胸詰まらせる

「六龍が飛ぶ」歴史的事実にも視聴者の胸詰まらせる

「六龍が飛ぶ」20話 

  • 「六龍が飛ぶ」歴史的事実にも視聴者の胸詰まらせる


▶ この記事にはドラマ本編の内容の一部が含まれています。

『六龍が飛ぶ』は明らかに分かっていても胸を締め付け涙が零れる。

8日放送されたSBS月火ドラマ『六龍が飛ぶ』20話では朝鮮建国の決定的なきっかけとなる「遼東征伐」が嵐のように吹き荒れた。「遼東征伐」と「威化島回軍」、多くの人々が知る歴史的事件であるが、知っているにもよらず『六龍が飛ぶ』の視聴者は胸を痛めた。

チェ・ヨン(チョン・グクファン扮)と禑王(イ・ヒョンベ扮)は遼東征伐を押し通した。これにイ・ソンゲ(チョン・ホジン扮)をはじめとした派閥の多数が命がけで反対した。暴雨が吹きすさび春窮期を過ぎたばかりの状況で現実的に5万の軍事が増水した鴨緑江を超え、戦争を行うことは不可能であるためだ。しかし、チェ・ヨンは遼東征伐を無理に強行した。

イ・ソンゲは悩んだ。戦争に勝利することが難しいのはもちろん、数多くの兵士が戦う前に死ぬ危機に瀕することを分かっていたためだ。チョン・ドジョン(キム・ミョンミン扮)とイ・バンウォン(ユ・アイン扮)はイ・ソンゲに遼東征伐に出る代わりに、軍を戻して政変を起こそうと話した。しかしチェ・ヨンを、高麗を裏切ることができないイ・ソンゲはチョン・ドジョンの戦略を拒み、百姓たちの涙の中で遼東征伐に向かった。

鴨緑江に辿り着いたイ・ソンゲと軍たちの状況は予想通りだった。暴雨により増水した鴨緑江を超えることさえも難しかった。ここに疫病まで巡り、徐々に兵士たちが脱走を試み始めた。同じ時刻、チェ・ヨンはイ・ソンゲがもしかすれば別の考えをするのではないかと心配しイ・ソンゲの家族らを全員軟禁し、早く鴨緑江を渡河せよという禑王の命を送ってイ・ソンゲを督促した。

イ・ソンゲは脱走する兵士を前に悩んだ。純粋であったムヒュル(ユン・ギュンサン扮)の激しい叫び、家族と別れて徴兵され連れてこられた兵士たちの絶望と涙がイ・ソンゲをさらに悩ませた。過去に息子イ・バンウォンがチョン・ドジョンとの革命を要求したときにも、国よりも自分の仲間、家族が優先だと拒んだイ・ソンゲであった。

しかし、イ・ソンゲは決断を下した。歴史的事件「威化島回軍」の火種を引いたのだ。囲いを国に広げれば百姓がイ・ソンゲの仲間となるというチョン・ドジョンの「国家」の話が腑に落ちた。続けて「朝鮮最初の王」、「太祖イ・ソンゲ」という文字とイ・ソンゲの強烈な眼差しで『六龍が飛ぶ』20話はエンディングを迎えた。

「遼東征伐」と「威化島回軍」は実際に起きた歴史的な事件だ。韓国国民のほとんどが知っている事件であるだけに、ドラマの中でビハインドストーリーが何であるかも概ね分かっている。それにもよらず、『六龍が飛ぶ』20話の中の遼東征伐と威化島回軍は視聴者の胸に響き、感動を呼び起こした。

これは力強い脚本と巡りめく展開、人物の心理を密度高く掴んだ演出などが調和したためだ。何よりも分量に関係なくすべての俳優が自身の役割の200%以上を達成し、完璧な演技を見せていることが視聴者の没頭度を引き上げているという反応だ。
  • スタートゥデイ オ・ジュヨン記者 / 写真=SBS放送画面キャプチャー
  • 入力 2015-12-09 09:13:33




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア