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ソウル大薬学部、8年間中断していた高卒新入生選抜再開の動き

◆ 理工系のブラックホール「薬科大学」 ◆ 

  • ソウル大薬学部、8年間中断していた高卒新入生選抜再開の動き
  • < 2015年の首都圏大学自然学部主要科の離脱学生の割合 >

「私の年齢で受験してもいいですか?」。去る8月、ソウル大学校薬科大学(ソウル大薬学部)の短期大学事務室に、ある男性から電話がかかってきた。自分を屈指の大企業に通う40代の初任幹部だと紹介したこの男性は、数ヶ月のあいだ入試準備をしてきたとし、「年齢」が面接などで減点要因にならないか不安がって、入試要項について根掘り葉掘り尋ねた。

数年前にはソウル大に在職中の某教授が引退を控えてソウル大薬学部を受験したいと言い、齢をとっていても薬大入門資格試験(PEET)を通じて薬大に進学できるか、資格要件を問い合わせたこともあった。その教授は実際に退職一年前にソウル大薬科大を受験したし、PEETスコアが低くて最終的には入学は霧散したと伝えられた。ソウル大学薬学部の関係者は、「薬学部の入試が編入に変わって以後、薬学部は研究の場ではなく職業訓練学校に転落して久しい」と残念がった。

ソウル大学薬学部は5日、3年編入生を募集する現行の新入生選抜制度を放棄する代わりに、高卒新入生(1年生)を選抜する新しい学制・入試案に対する協力要請書を政府に提出したことが毎日経済新聞の取材の結果確認された。これまで韓国薬学教育協議会がこのような意見を内部で検討し、非公式な会議などを通じて教育部に意見を伝えてきたが、公式文書を通じて正式に提案されたのは今回が初めてだ。薬学部の関係者は、「既存の編入学制(2+4年制)で統合6年制に改編を要求する薬学部学制改編の協力要請文書を教育部に提出した」と語った。

薬学部は教育部に提出した「薬学部学制改編の協力要請」文書で、「編入学制の施行後、理工系など隣接学問分野の正常な学事運営に深刻な弊害をもたらしたのみならず、新薬開発の専門人材養成を萎縮させ、長期的に国家競争力の悪化につながる恐れがある」と、入試制度の変更を要求した背景を明らかにした。薬学部の入試制度は、2009年に既存の4年制から6年制(2+4年制)に変更された。これによって全国の各薬学部は、2009~2010年度は新入学生を受けつけなかった。

ソウル大薬学部がこれまで8年間中断していた高卒新入生を選抜する動きを本格化したことで、他大学の薬学部に対する影響は不可避になった。

この日、薬学教育協議会と全国自然科学大学長協議会も共同意見書で、「大学2年生以上を修了した薬学部編入学志願者が増え、PEETの競争率が10対1に迫るなど、入試過熱が発生している」とし、「これによって毎年1万5000人あまりの浪人生が累積される弊害が生じるなど、社会的な深刻さが加重されている」と指摘した。

教育部も問題点を認識し、大学と協議して改善案の検討に乗り出す予定だ。パク・ソンス教育部大学学事制度課長は、「今年初めから薬学教育協議会などとこの問題を協議してきたし、これからも議論する事項」だと明らかにした。教育部は、ソウル大が最初に薬学部入試制度改善の意志を示した今年の前半期は「不可の立場」を固守していた。
  • 毎日経済_ファン・スンミン記者 / ヤン・ヨンホ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-10-05 20:22:35




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