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双方向ニューメディアを渇望したアルジャジーラ、アイカイストの技術に惚れる

アイカイストのキム・ソンジン代表…双方向型のタッチTVを初開発、アルジャジーラと合弁会社設立 

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最近、アルジャジーラ(Aljazeera)メディアネットワークとジョイントベンチャーを設立するためのMOA(Memorandum of Agreement・基本契約)を締結した後、毎日経済と単独インタビューをしたアイカイスト(i-KAIST)のキム・ソンジン代表の顔には、笑顔の花が満開だった。中東をはじめ、全世界的にメディア業界での影響力が強いアルジャジーラメディアネットワークから技術力を認められ、グローバルスマートTV市場に本格的に進出することができる機会を得たからだ。アルジャジーラは1996年、カタール国王が資金を出資して設立されたメディアで、米国CNN放送に匹敵するほどに成長している。ジョイントベンチャーは、MOU(memorandum of understanding・覚書)より法的拘束力が高い今回の設立MOAを経て、資本金と株式保有率などの細かい事案を追って確定する方針だ。ジョイントベンチャーの本社はアルジャジーラがあるカタールに置く予定であり、資本とマーケティング、営業はアルジャジーラが、技術と専門人材はアイカイストがそれぞれ担当する方針だ。

今回のアルジャジーラとの契約は、運にも支えられた。伝統的なTV媒体を通じたメディア送出ではなく、視聴者も参加できる双方向のニューメディア媒体の構築を目指していたアルジャジーラは、新しいデバイスを渇望している状況だった。このような状況でキム代表の知人がアルジャジーラ関係者を紹介しながら、双方間のコラボレーションが急進展した。数カ月間アルジャジーラと製品と関連してメールのやり取りを行いながら、アルジャジーラメディアネットワークのアル・ナジャール(Abdullah Al Najjar)副会長の韓国訪問を成功させた。

キム・ソンジン代表は、2011年4月のアイカイスト設立当時から注目を受けた人物だ。当時27歳に過ぎなかった青年が、KAISTとそれぞれ51%、49%の持分を出資して合弁会社を設立したのが話題になった。忠清北道の山奥出身の彼は、すでに中学3年生の時からこの世にない独創的な技術に挑戦した天才少年だった。当時、韓国の情報通信部が主催した「創造的作品公募展」でソフトウェアオーサリングツールで大賞を受けた。

キム代表はKAIST工業デザイン学科に入学した後、本格的に起業家の道を模索した。2008年、学部卒業を控えて「ヒューモーション」(www.humotion.co.kr)を創業した。障害者用医療機器を主力製品としたヒューモーションは「考えで進む車」で好評を受けた。キム代表は「身体の不自由な父親のために、脳の血流と磁気共鳴装置(MRI)を活用して『考えで進む車』を作った」と耳打ちした。ヒューモーションを使用して集めた資金は、アイカイストのシードマネーになった。

アイカイストは静電容量タッチスクリーン技術を基盤に、無線通信が可能な電子黒板でスマートスクール事業を展開した。初年度に世宗市近隣の学校にスマートスクールを構築したのに続き、モンゴルと中国、中東諸国に輸出して規模を育てていった。2013年、世界消費者家電展示会(CES)で65インチの静電容量タッチスクリーンを公開して注目を集めた。同年、朴槿恵(パク・クネ)大統領は直接アイカイストを訪問して、スマートスクールを体験して「創造教育」という呼称をつけて、有名になった。キム代表は、タッチTVを活用したモノのインターネットプラットフォームで成功することを夢見ている。

昨年には中国の5大電子メーカーであるTCLとTV用のタッチスクリーンモジュールとスマートフォン用フレキシブルディスプレイなど、年間5000億ウォンの部品供給契約を結ぶジャックポットを爆発させた。

アイカイストは、2012年に売上高260億ウォンを出した後、毎年2倍近くに成長している。今年は輸出3億ドルを含めて売上4000億ウォンに挑戦している。成長の中心には2012年の1500万ドルから2013年の6500万ドル、2014年に1億ドルに急増している輸出が占めている。
  • チョン・ボムジュ記者 / アン・ビョンジュン記者
  • 入力 2015-08-31 04:01:04




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