Q.「ラーメン常務事件」に出て来る「甲乙関係」とは何ですか

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A. 韓国の有名化粧品メーカーと契約を結び、オンラインショッピングモールのディーラーをしていた友人の話です。ほぼ10年経ったので、その友人の悔しい気持ちが、少しは癒えているといいのですが。

その友人がしていた仕事はオンラインショッピングモールに化粧品を卸す一種の問屋だったのですが、単純に化粧品を提供するだけでなく、ショッピングモールの運営方法や顧客管理など、それなりの秘法を伝授してあげる役割もしていました。

初期には苦労もしましたが、3年ほど経つと会社も安定し、お金を稼げるという確信もできました。そんな中、化粧品会社が直接ショッピングモールの管理をするとして、取引停止の通知をしてきたのです。オンライン取引があまり多くない時代から、夜も寝ずに苦労して事業を育てたので、その時はまさに青天の霹靂でした。

会社にお願いもしてみて、要路に陳情もしてみましたが、契約書に1年ごとに更新すると書いてあったため、どうすることもできない状況でした。1年単位で契約を更新するということが、手数料を少し上げる程度の話で、事業を根こそぎ奪われるとは考えてもいなかったため、ただ呆れるばかりでした。終盤には化粧品会社の正門で焼身するという極端な考えにまで至ったと言っていました。

彼が化粧品会社と結んだ契約書に化粧品会社は「甲」、彼は「乙」、そして彼が物品を卸すオンラインショッピングモールは「丙」と表記されていました。十干の順につけたのです。当然、最初の人である「甲」が取引の主導権を握ります。

韓国でよく言われる「甲乙関係」とは高低が明らかな関係において、下にいる人が不利益を受けることが当然だと考えられている関係を意味します。相手が私より下だと思い、何も考えずにむやみに接する無礼、下の人がぶるぶる震えながら上司に従う姿、自分が特別な要求をしなくても下の人が自らもてなすべきだという期待感などが甲乙関係の典型的な姿です。

中国や日本など、まだ家父長的な社会ではある程度理解がされますが、西洋人としては全く共感できない文化ですね。

そのためか、韓国の公企業に勤務する外国人がある新聞に「企業がソーシャルメディアを介して顧客や利害関係者とコミュニケーションをとると言っているのに、職場内でのコミュニケーションは微弱で甲乙関係が続いていることが理解できない」という寄稿文を送ってきました。

甲乙関係は、発注先と納品業者、企業や公務員、デパートなどのサービス提供者や感情労働者と顧客、そして職場内で行われます。
発注先と納品業者間の甲乙関係の典型的な姿は、2007年に水資源公社で行われました。受注業者が持ってきた設計図が気に入らないとし、30代の代理が受注業者である50代理事の顔にファイルホルダーを投げて眼鏡が割れ、目の下に破片が刺さる事故が起きました。2013年には南陽乳業の営業担当者が販売代理店の所有者に暴言を吐く場面がYou Tubeに上がってきたりもしました。

デパートやスーパーでは、商売が少しうまくいくと追い出そうとする甲の横暴がたまに起きます。

ポスコのラーメン常務事件は、顧客と感情労働者との関係に現れる甲乙関係です。似たような事件に製菓会社の社長が高齢の支配人に対して財布で暴行した場面が浮かびます。今年1月には大田のある飲食店で、鉄板チャーハンを作った従業員の調理過程が気に入らないとテーブルをひっくり返し、暴動をふるった非常識な客もいました。

職場内では職級と年功序列に応じて、甲乙関係が形成され、落下傘に乗って降りてきたオーナー一家が甲乙の関係の一番上に君臨します。いくら無能でも人事の季節になると、昇進名簿に載るオーナー一家を見て、万年代理たちは自然と自分の運命を呪うことになります。

考えてみれば、どの国でも権力者の横暴はあります。人間関係にも優劣があるものです。韓国で甲乙関係が問題視される理由には、韓国語の語法上、上下関係がわからない場合は言葉を交わすことができないという点も含まれます。

20代の公務員が50代の企業の役員にため口をきくのであれば、公務員は自然と甲の位置に座ることになります。一言でもしゃべれば、誰が上であるか、誰が下であるかが決定されるということです。

もちろん、語法意外にも公職者の態度や、腐敗した企業文化、これまで噂だけで広まっていた誤った慣行がSNSに乗って伝播されて甲の横暴が浮き彫りにされた点も含まれます。
  • Lim, Chul
  • 入力 2015-01-22 09:00:00

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