Q.韓国では高校で第2外国語を習うと聞きました。どんな言語を習いますか？
| A. | 韓国での第2外国語の教育は大学入試制度と同じくらい激しい変化を経験しました。その中心には韓国最高の大学であるソウル大学が位置しています。ソウル大学の入試要項に基づいて、第2外国語教育も変わったのですから。 1970年代までは大学が本試験（一般入試）を実施したため高校では、第2外国語を教えました。ソウル大が第2外国語を試験の科目に含ませたからです。当時、高校で採用された第2外国語はドイツ語、フランス語がほとんどでした。男子学生たちがドイツ語を主に選択した一方で、女子学生はフランス語を選ぶ割合が多くなりました。 しかし、1981年に大学の本試験が廃止された後には、高校で特別に第2外国語を教える理由がなくなりました。以来、20世紀になると英語を除く他の国の言語に気を使う学校や保護者がほとんどいなくなりました。大学で文学、史学、哲学の人気が落ちて、一時は第2外国語として最も多く勉強されていたドイツ語は完全に順位が下がりました。現在は、ベートーベンやシューベルトのおかげで、音楽大学程度でドイツ語が使われるだけだという声が聞こえる程です。 第2外国語が高校の学業において再度注目され始めたのは、2001年から大学修学能力試験（センター試験）に第2外国語が含まれたためです。通常、学生にはあまり必要な科目ではありませんが、ソウル大の文系では第2外国語を必須だと考え、第2外国語の点数を探求領域の一つとして置き換えることがあるため、第2外国語の勉強をする学生が増え始めました。 しかし、英語だけでも頭が痛い学生には、第2外国語も飽き飽きする違う国の言語としてのみ感じられるわけで、高校生だからといってみんなが勉強しているわけではありません。特記すべき事項は、漢文も第2外国語として扱われるため、古典文学や歴史を勉強しようとする学生のうち、漢文を第2外国語として選択するケースが多いということです。 第2外国語が最初に導入された2001年の修学能力試験は難易度の問題に巻き込まれました。難しいからではなく、あまりにも簡単だったからです。例を挙げると、ドイツ語検定試験の場合は、「1.Montag 2.Dienstag 3.Singen 4.Donnerstag」という選択肢を提示して「次のうち、曜日でないものは？」という幼稚園以下の水準の問題を出したのです。 その後も難易度が問題になると、第2外国語を修学能力試験から外し、学会や関連機関で試験を受けて大学入試に活用する案が提示されましたが、受験生の選択を制限するという理由で修学能力試験科目に残りました。 昨年からは第2外国語の選択科目にベトナム語が追加され、計9つの科目があります。参考までに、昨年受験生が選択した第2外国語は次の通りです。 ・ベトナム語 ※（22865人） ・アラビア語 ※（9969人） ・日本語 ※（7884人） ・漢文 ※（6329人） ・中国語（5782人） ・フランス語（2007人） ・スペイン語（1894人） ・ロシア語※（1745人） ・ドイツ語（1734人） ご覧のとおり、ベトナム語とアラビア語の人気が非常に高いことを知ることができます。この2つの言語は、ほとんどの外国語専門高校でも教えていませんが、点数を取るのが比較的容易であるという噂が広まり、人気を享受している状態です。ベトナム語は、おそらく東南アジアの女性たちとの国際結婚が増えた影響も少しはあるようです。 日本語はかなり難しく出題されているにもかかわらず、3位を占めています。 50点満点で30個の問題が出題されるため、一つの問題だけ間違っても、等級が一気に下がるといいます。日本語の教科書のレベルが学生のレベルに追い付いていないほど、日本語に長けた学生が多いそうです。 第2外国語の人気はますます下降傾向にあり、昨年は全体受験者のなかで、第2外国語の試験を受けた学生が10％にもならないなったほどでした。さらに、実際の学校の授業では日本語と中国語に偏重する現象が深刻化しており、中等教師任用で日本語教師の定員も毎年減っているのが実情だといいます。 これだから修学能力試験の目的でのみ勉強する第2外国語の存在意義は薄くなり、第2外国語教育が正常に行われていると見るのは難しい状況です。 |
- Lim, Chul
- 入力 2015-03-03 09:00:00
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