Q.韓国のドラマやテレビ番組に屋根部屋が頻繁に登場しますが、ロマンチックだと思われているのですか?

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A. 屋根部屋(オクタッパン)のロマン…。そうですね、おそらく胸の奥に思いを秘めた人々もいるでしょう。屋根部屋に住んでいる恋人のもとを訪れて料理をしてあげたり、皿洗いをしたり、洗濯もしたけど、意地悪な運命のせいで離ればなれになった人だったり、あるいは屋根部屋からも追い出され路上に座り込んだ人だったり。丘の上の屋根部屋で都市を見下ろす夢を見ていたのに、最終的にはかなわなかった自分自身を振り返るみすぼらしい会社員だったり。

星が降り注ぐ夜、若い男女が屋根部屋で丸く座ってサムギョプサルを焼いて食べ、ギターを弾いて時代の痛みを歌ったロマンを恋しがる人がどれくらいいるのかはわかりません。しかし、ドラマやコメディ、映画が描いた屋根部屋の様子は精一杯美化されたファンタジーに過ぎません。

そういえば、屋根部屋が登場するドラマは一つや二つではありません。『パリの恋人』、『屋根部屋のネコ』、『マイスウィートソウル / 甘い私の都市』、『シークレット・ガーデン』、『ボスを守れ』まで。最近放送が終わった『屋根部屋のプリンス』もありますね。映画『建築学概論』の舞台にも屋根部屋が登場します。インターネットに連載されて人気を集め、ドラマになった『屋根部屋のネコ』は演劇の舞台に移されてから5年目になりますが、長寿プログラムとして定着した状態です。

オクタッパン(屋上部屋)は建物の屋上に建てられた部屋です。小さければ5坪余り、大きくなれば15坪ぐらいになる、ドアを開けるとキッチンが最初に目に入る構造になっています。ほとんどがレンガ造りで、屋根はセメントやトタンで仕上げをしてあります。正式に建てたというよりは仮設建築物の形態がほとんどでしょう。

屋根部屋はとにかく賃貸料が安いです。場合によっては、窓から通行人の靴だけが見える半地下の部屋よりも安いところもあります。なぜかというと、屋根部屋が持つ非常に基本的な弱点、もっと詳しく言うと、夏にはスチームサウナになり、冬には冷凍庫に変わる、暑さと寒さのどちらにも弱いというデメリットがあるからです。

梅雨の時や台風が通り過ぎて豪雨が襲ったときのことを考えてみてください。屋上におちた水が部屋に染み込んで、ややもすると天井が崩れやないかと心配することになりますから、安くならざるを得ません。

非常に良い天気であってもロマンを感じることは稀でしょう。そのような日​​には当然、大家一家が屋上を利用するからです。サムギョプサルを焼いて食べたくても主人の家族が先に陣取っていれば、騒々しい音を我慢するために布団をかぶらなければならないでしょう。

一般的な生活上の法的争いを扱ったSBSの番組『ソロモンの選択』で、屋根部屋の問題を扱ったことがあります。屋根部屋に住んでいた新婚夫婦がそれなりに幸せを求めていたのですが、夜明けから大家が運動をして、近所の人を呼んでバーベキューをして騒いだり、家庭菜園をするからと肥料を使い臭いため、大家と屋上の権利を置いて争ったという内容です。この番組に参加した芸能人やネチズンたちは屋根部屋に住んでいる新婚夫婦の言い分が正しいとしましたが、弁護士の選択は冷酷で、屋上の権利は大家にあるとくぎを打ちました。

インターネットで屋根部屋を宣伝するときに、「屋根部屋に住むとバーベキューができる」と強調しますが、大家が菜食主義者でない限り全く実現されにくい望みでしょう。

韓国に大昔から屋根部屋があったと考えていたら、それは錯覚です。まず、住宅が2階建て以上である必要があり、屋上に部屋を作るほどですから、韓国の経済がある程度発展してから生まれたものです。1970~80年代にはまだ韓国の上水道の整備がされておらず、住宅の屋上に水タンクが設置されているところが多くありました。

水タンクが置かれた建物の外観が見苦しかったため、当局が水タンクを覆う仮設の建物を許可したことが、屋根部屋が生まれた決定的な理由です。仮設の建物を許可したところ、賢い人が竣工検査まで受けて借家にしました。その後、上水道が整い、水タンクが必要なくなりなると、貧民街や大学街で屋上に仮設の建物を建てる住宅が増えたのが、今日の現実です。

このような歴史を見ると、屋根部屋が正式に竣工検査を受けた所もあれば、不法に​​建てられたところもあるという事実を推測することができます。屋根部屋を鉄筋コンクリートで丈夫に施工をするには、申告をする必要があります。さらに、屋上に構造物を建てる場合、面積が床面積の⅛を超えたり、高さが1.5メートルを超える場合に追加の建築許可をもらわなくてはいけませんから、容易なことではありません。

だから、屋根部屋はほとんど、まっすぐ立つことが難しいほど天井が低く、軽量パネルで建てられることが多くなりました。違法建築物は撤去するように命令が出され、撤去しない場合には履行強制金という一種の罰金を設けましたが、許可されていない屋根部屋が多すぎるため、合法化するための処置もされました。この処置により、すべての屋根部屋が合法化したのか、まだ違法状態で残っている屋根部屋があるのか。まあ、そこは想像にお任せします。

  • < MBCドラマ『屋根部屋のネコ』の一場面(画面キャプチャー) >

  • Lim, Chul
  • 入力 2015-03-05 09:00:00

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