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LG、6年間で車両部品の名家に「量子ジャンプ」


LG電子が自動車部品(VC)事業本部(現VS事業本部)を新設した翌年の2014年、LGグループ全体の自動車部品の売上げは3兆ウォン台前半だった。 2015年に4兆5000億ウォンに増加した売上げは、2017年には9兆6000億ウォンと2倍近くに上昇した。今年は16兆2000億ウォンで、1.5倍の成長が期待される。 3兆ウォンから16兆ウォン台まで、6年のあいだに増加幅が5倍を超える「量子ジャンプ」だ。

故具本茂(ク・ボンム)LG会長は、2000年に電気自動車(EV)用バッテリーの研究開発(R&D)を指示し、グローバルバッテリー1位の礎石を固めた。同時にカーエレクトロニクス機器(電装)に対する研究も本格化した。続いてLG電子は2003年、米国ゼネラルモーターズ(GM)から車両用通信・インフォテインメント向けテレマティクス端末機の契約を獲得した。自動車部品メーカーとしてのLGの最初の一歩だった。

自動車部品業界への参入障壁は、LGがこれまで行ってきたエレクトロニクス産業とは次元が違う。極寒と極暑など、どんな過酷な環境でも10年以上変わらない性能を発揮しなければならず、それだけ部品メーカーの選定もきびしい。 LGはGMと長期契約を通じて信頼を重ね、電装の領土を少しずつ拡張した。 2009年、LG化学はGMにEV用バッテリー単独納品社として選定され、現在では現代・起亜自動車や独フォルクスワーゲングループ(アウディ・ポルシェなどを含む)はもちろん、米テスラモーターズ、独メルセデス・ベンツのような世界的なメジャー自動車メーカーのほとんどにEV用バッテリーを供給している。

LG電子の電装で中核的なテレマティクスは、めったなことでは部品メーカーを変更しない日本の自動車メーカーまで顧客として確保した。 LG電子は2回の挑戦の末、2015年にトヨタ自動車と長期供給契約を結び、今年はホンダとの契約も獲得した。

ク・ボンム会長が技術で自動車部品事業の種をまいたなら、具本俊(ク・ボンヂュン)LG顧問は副会長を務めながら、成長の飛び石の役割を果たした。同氏は独ベンツとBMWなどの完成車の最高幹部に三顧の礼をもって訪れて契約を直接結び、初期の電装・バッテリー事業の急成長を主導した。

具光謨(ク・グァンモ)現LG会長は果敢な買収・合併(M&A)で自動車部品事業の成長の幅大きくした。 LG電子は2018年、豪州の照明企業ZKWを1兆4000億ウォンで買収した。投資銀行(IB)業界の関係者は、「LGは10兆ウォン以上の現金性資産を持っていると把握される。ク・グァンモ会長はこれをテコにさらなるM&Aに乗り出すようだ」とし、「LGの場合、まだ力量が不足している車載用半導体企業の買収が注目される」と述べた。

LGの自動車事業はこのようなオーナー家の全面的な支持を受けて、来年も巡航を予告した。 LG化学のバッテリー事業を分社したLGエネルギーソリューションの、来年の売上げ目標は18兆ウォンだ。このうち10兆ウォン以上をEV用バッテリー事業が占めると予想される。今年は5兆8000億ウォン規模だったVS事業本部の売上げは、来年は7兆ウォンから最大で8兆ウォンまで可能と思われる。 LGディスプレイは、コロナ19事態で今年は1兆2000億ウォンにとどまった車両用ディスプレイ(DP)パネルの売上げを、来年は2兆ウォン以上に増やすという目標だ。

LGはすでに主要な自動車部品で世界市場シェア1位の高地を踏んだ。 SNEリサーチによると、LG化学(現LGエネルギーソリューション)は今年1~9月におけるEV用バッテリーの累積シェアは24.6%で、パナソニックとCATLを抜いて1位に上がった。 IHSマークイットによるとLGディスプレイは昨年、車両ディスプレイパネル市場でのシェア20%で1位に上がっている。 LG電子はテレマティクス市場で16~20%のシェアで、やはり1位に上がっただろうと業界では推定する。
  • 毎日経済_イ・ジョンヒョク記者/パク・ユング記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-12-28 19:27:36




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