サムスン重工、巨済造船所のドックにあふれるLNG船



去る14日に訪れたサムスン重工業の巨済(コジェ)造船所。船を水に浮かべた状態で建造処理を進めるJD岸壁に、ギリシャの船社ガスログ(Gaslog)の液化天然ガス(LNG)運搬船が停泊している。この船舶は次の日には全羅南道の光陽(くぁんやん)に移動して、韓国の一日の使用量とほぼ同様の18万立方メートル規模のLNGを積んで韓国を去る。向かい側では浮遊式LNG生産・貯蔵・荷役設備(FLNG)の建造が盛んだ。これまで発注された4隻のうち3隻の契約をサムスン重工業が取ってきたが、そのうちの2隻は引き渡しを行い、最後に残ったモザンビークのコーラルソル(Coral Sul)のFLNGだ。そのすぐ後にはガスログが注文した総35隻のLNG運搬船の最後の一隻がある。

岸壁に来る時に見た、地面の上で外殻を先に製作する「ドライドック」で建造されていた船も「ジュピター」という名前のLNG船だった。文字通り四方がLNG船の天下だ。巨済造船所の真ん中に立ってどちらに頭を回しても、LNG関連の船舶建造のようすを見ることができるほどだった。 LNG関連の船舶がサムスン重工業の現在であり、未来であることを示す風景だ。

現在までにサムスン重工業の全受注規模は258億ドル(133隻)だ。その中ではLNG船が96億ドル(37%)で最も大きな割合を占めている。韓国造船海洋(KSOE)と大宇造船海洋(DSME)など、韓国造船3社すべてが2050年の炭素中立(カーボンニュートラル)目標時期までの20~30年の中間期を攻略する製品をうち出しているが、サムスン重工業の選択はLNG船だ。

サムスン重工業は「総合LNGパッケージ」を掲げ、国内外の海運会社の心を揺さぶっている。パッケージにはLNG船の建造・運搬・保管・燃料推進・ターミナル(再気化)にいたるすべての段階での適切な船舶販売リストが含まれる。高い水準の独自技術を備えているという点も、サムスン重工業の利点だ。サムスン重工業は液化状態で保存・輸送されたLNGを使用するために再び気体にするLNG再気化システム(S-Regas)を独自開発した。

特にサムスン重工業が今後の受注動力として期待するのは、国内造船会社で最初に作られた海上液化工程である「センス4(Sense IV)」だ。サムスン重工業造船海洋研究所のイ・ドンヨン所長は「さまざまな成分を使用していた従来の方式とは異なり、メタンと窒素のみを冷媒として送るため、効率は窒素のみ使用したときと比較して14%上昇し、運転と調整が容易だ」と説明した。

パッケージの最後は数百億ウォンを投資して先月完成した3774平方メートル規模の実証設備だ。ここでは再気化・冷熱発電と液化・再液化、貯蔵や燃料供給・推進など、LNG船のすべてをテストしてみることができる。このような多目的ワンストップ実証設備を備えているのは、国内の造船会社のなかではサムスン重工業が唯一だ。

イ・ドンヨン所長は「LNGのすべてのバリューチェーンごとに製作できる工程があるというのが一種のレシピであれば、独自の技術と実証施設は試食空間であるわけ」だとし、「グローバルな船主を対象に独自の技術と実証設備の紹介を進めているが、関心は非常に高い」と耳打ちした。
  • 毎日経済 | 巨済=イ・ユソプ記者
  • 入力 2021-06-15 19:12:23