トップ > コラム > ネイバー、株式交換で周囲を固める「血盟戦略」…カカオはSKと

ネイバー、株式交換で周囲を固める「血盟戦略」…カカオはSKと


  • ネイバー、株式交換で周囲を固める「血盟戦略」…カカオはSKと

韓国内の情報技術(IT)企業各社の株式対等交換を通じた投資戦略が成功を収めていることで関心を集めている。交換した株はすぐには売却できないが、後日処分する際に純利益に反映されるという特性上、企業の株価にも肯定的な影響を及ぼしているという評価が出ている。

■ カカオとSKのウィンウィン

代表的なものとして、カカオとSKテレコムの血盟をあげることができる。 2019年10月の、SKテレコムとカカオの相互交換の後、カカオの株価は着実に上がって収益率は2倍を超えた。

最近はカカオの株価が大きく上昇し、SKテレコムの増減額は第2四半期だけで6031億ウォン(18日の終値基準で)に達することが分かった。今年に入ってSKテレコムの株価は昨年末に比べて40%以上も上昇し、カカオの株価にも肯定的な影響を及ぼしているものと評価される。

■ 「全方位外交」のネイバー

ネイバーは全方位的な持分投資で血盟を結んでいる。 2017年に未来アセットファイナンスと最初の株式交換の形で同盟を結んだ後、昨年からは相次いで流通やエンターテイメント関連企業と血を交えながら成果を出している。

特にこのような投資経験はネイバーが内部買収・合併(M&A)に対する力量を育てながら、海外の有名企業に対する投資にもつながったという評価だ。 「中国版ウーバー」と呼ばれる滴滴出行(ディディチューシン)が早ければ来月、ニューヨーク証券取引所に上場する、ネイバーと未来アセットファイナンスは3年前にディディチューシンに約2800億ウォンを投資した状態だ。 3年ぶりに2倍近い利益を得ると思われる。

ネイバーと未来アセットは、マレーシアの車両共有サービス企業グラブ(Grab)の株式も持っている。 2018年「未来アセット・ネイバー・アジアグロスファンド(Mirae Asset Asia Growth Equity Fund)」を通じて、未来アセット証券とグラブに総1億5000万ドル(約1675億ウォン)を投資して、グラブ株の約1.5%を確保した。投資時点よりも企業価値が3倍以上大きくなっただけに、収益もそれだけ増えた。

今年初めにもネイバーは防弾少年団(BTS)が所属しているハイブ(旧ビッグヒット)などに投資した。約4000億ウォンの株式交換を行ったが、その後ハイブ株が連日最高値を記録しており、かなりの利益を得ただろうことが推定される。

■ 多様な領域へ影響力行使

IT企業が多種多様に血盟を結ぶことは、強固な協力関係の構築に役立つからだ。すべてのビジネスプラットフォームで行われる構造であるため、さまざまな領域に拡張して影響力を高めることが不可欠だ。インターネットが発展してモバイル利用者が増加するにつれて、新しい形のビジネスモデルが登場しながら、互いの経験を共有することがネットワーク効果を発生させる。

プラットフォームのスケーラビリティを向上させ、プラットフォームにさまざまなサービスを連動させて顧客を結ぶ「ロックイン(Lock-in)効果」を出そうとするわけだ。これによってリスクは削減し、効率を向上させることができる。

高麗大学技術経営専門大学院のイ・ソンヨプ教授は「実行力が落ちる覚書(MOU)よりも株式を交換するとその会社の株主になって、ともに発展しなければならないという共通のゴールが生じ、より強化されたパートナーシップに発展することができる」と説明した。

これまでカカオは株式交換よりも投資を中心に戦略を構想してきた。他社との提携も直接投資を受けて事業に進出し、事業領域を拡大する方式だった。しかし最近になって株式対等交換方式を検討していることが伝えられた。ネイバーとカカオがSMエンターテイメントにも株式交換形式の投資を検討していることが知られたりした。

投資銀行の関係者は、「強いネットワーク効果を狙ったさまざまな企業が国内IT業界にラブコールを送っており、今後も提携や株式交換によってさらに容易にデジタル転換を試みる企業が多くなるだろう」とにらんだ。
  • 毎日経済 | イ・ドンイ記者
  • 入力 2021-06-22 19:59:11




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア