「共有」の障壁を崩すサムスン…アップルとの差別化ねらう



5日(現地時間)、米国ラスベガス・ウィンホテルで開かれたMK CESフォーラム2022でサムスン電子のパトリック・ショーメ副社長が演説している。

「ギャラクシーのお客様の体験は、ギャラクシーだけにとどまらない。顧客の体験をさらに拡大する」。

5日(現地時間)、米ラスベガスのウィン・ラスベガスで開かれた「MK CESフォーラム2022」で演説者として乗り出したサムスン電子のパトリック・ショーメ副社長(MX事業部CX室長、写真)は、「顧客体験」を携帯電話事業のキーワードとして提示した。

最近、サムスンは組織改編の過程で「ユーザー体験」を重視するという意味で、すべての部署名の後に「X(eXperience)」を付けた。ショーメ副社長はその延長線で、サムスンのギャラクシーフォンのユーザーの体験を大幅に拡張するという抱負を明らかにしたものだ。フランス出身の同氏は、世界的な携帯通信会社米ボーダフォンに勤務し、モノのインターネット(IoT)分野ではサムスン最高の専門家だ。この5年間はサムスン電子に勤務し、ギャラクシー生態系で顧客体験を拡大することに注力してきた。

この日、ショーメ副社長は最近成功を収めた4つの事例を説明した。「クイックシェアリング」と「マイクロソフト(MS)アプリ」、Googleビデオ通話「Google Duo(グーグルデュオ)」とスマートウォッチとスマートフォンの接続を通じたヘルス・フィットネス体験などだ。

最も際立つのは「クイックシェアリング」だ。これはファイルを素早く転送・共有する方式で、2020年からギャラクシーS20シリーズに導入された。当時はサムスンギャラクシーフォンとノートパソコン同士でクイックシェアリングが可能だったが、サムスン電子は昨年11月からQRコード技術を導入し、非ギャラクシーフォンとのクイックシェアリングも行われるように措置した。アップルが自分の生態系の中でだけで活動しようと障壁を築いている反面、後発走者であるサムスン電子はその障壁を壊しているわけだ。


ショーメ副社長は「消費者にとって核心となる機能が何であり、それが差別化された体験なのか、前作よりもどれほど高度化したのかを、接続性拡大の重要指標と見ている」と強調した。ランニングなどの運動をする際に必須の生活用品として浮上したスマートウォッチ「Galaxy Watch(ギャラクシーウォッチ)」も、スマートフォンとの接続が実現したという点で主要な成功事例にあげられる。

何よりもショーメ副社長はグーグルおよびMSとの成功事例を詳しく説明した。現在、最大で32人が参加できるグーグルのビデオ通話「Google Duo」はサムスン電子スマートフォンに搭載されている。昨年9月の時点で北米地域のギャラクシーフォンのユーザーのうち30%がGoogle Duoを利用している。これは2年前の割合である14%に比べて2倍以上に増えた数値だ。

MS Windowsアプリもサムスンの携帯電話にインストールされて効果を得た。 MSアプリの月間ユーザー数は1年6ヶ月(2020年2月~2021年8月)で340%増えた。 MSアプリを使う人のうち、ギャラクシーフォンを使う人は65%に達する。市場シェアで見ると10%ポイント増加した。

ショーメ副社長は今後の消費者体験は、スマートホームや自動車などにも拡張されると明らかにした。サムスン電子は昨年末、消費者家電(CE)とモバイル(IM)部門をDX(デバイス体験)と合わせて「CX・MDE(顧客体験+マルチデバイス体験)センター」を新設した。現在、サムスン電子の基本アプリであるスマートシンスアプリを通じて、家電とスマートフォンは連動している。顧客体験を強調して部門統合した最近の組織改編を通じて、アプリの高度化と新しい体験の創出に乗り出すようだ。サムスン電子側も「消費者に日常的に触れる体験が何なのか、持続的に体験させる予定」だと説明した。

このような文脈で、サムスン電子は昨年末から顧客体験を最大化した「ワンユーアイ(One UI)4.0」のアップデートを機器ごとに進めている。消費者の間では、セキュリティのためのカメラとマイクのオフ機能、サイドボタンを2回押すとサムスンペイが起動する機能、夜に使用するように最適化された「より暗く」機能などが好評を得ている。
  • 毎日経済 | ラスベガス=キム・デヨン副局長
  • 入力 2022-01-06 20:14:47