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コネクテッドカー…IT業界と自動車業界の火種に


  • コネクテッドカー…IT業界と自動車業界の火種に

2020年8月、ドイツのマンハイム地方裁判所はNOKIA(ノキア)が2019年に独ダイムラーを対象に提起した移動通信特許侵害訴訟でノキアの手を挙げた。ダイムラーはすぐに上訴した。 2年を引きずった訴訟戦は昨年6月、両社が合意してようやく終わった。ダイムラーはノキアに特許料を支払い、今後の特許使用についてはライセンス契約を締結することにした。

業界はダイムラーとノキアが締結した特許利用料を年間約600万ドルと推定した。

自動車が移動通信・情報技術(IT)と出会ってコネクテッドカー(Connected Car)に進化し、完成車業界とIT企業間の知識財産権紛争の可能性もますます高まっている。すでに米テスラが世界的な通信企業を相手に訴訟を起こしていることが分かった。

昨年末には、日トヨタと日ホンダおよび米GMが車両内でのWi-Fi使用をより容易に支援する技術と関連して、特許管理企業(NPE)と訴訟を開始した。米Avanci(アバンシー)が日本の自動企業3社に続き、現代・キア自動車に移動通信標準特許と関連し、1台当たり15ドルという包括的支払いを要求したことも同じ脈絡だ。 2016年に設立されたアバンシーは、世界の通信企業48社と契約を結び、標準特許の使用企業を対象に特許料を要求している。

アバンシーは特許を武器に訴訟を起こす「特許怪物(patent troll)」とは性格が多少異なる。米クアルコムに欧ノキアとエリクソンや蘭フィリップスなどをはじめとして韓SKテレコムと韓KTまで、世界48社の通信会社に対してアバンシーは一種の特許「代理店」の役割を果たす。

通信業界の関係者は「アバンシーは特許代理人の役割を果たす企業として技術料を申し受けた後、これを再び特許保有企業に配分する役割を果たす」とし、「通信企業は特許侵害を防ぐために、このような特許プール(patent pool)に加入する」と説明した。アバンシーはコネクテッドカーに使用される4G関連の標準特許の約70%を保有していることが分かった。現代自動車グループは2022年までに、すべての新車にコネクテッドカーオペレーティングシステムを搭載する計画だ。

コネクテッドカーとは、無線LANを利用して車両から他の電子機器やインターネットに接続できる自動車を意味する。ナビゲーションをはじめ、車線逸脱防止システム、高速道路自律走行時の運転者走行補助などもコネクテッドカーの主要な機能にあげられる。緊急事態の発生時に119に自動接続する機能も同じだ。

問題はダイムラーとノキア間の訴訟戦に見られるように、多くの完成車企業が移動通信技術の特許に対する戦略を適切に用意できなかったことにある。アバンシーは毎日経済に送った電子メールで、「コネクテッドカーには研究開発に数十億ドルが投入されて作られた特許技術が使われる」とし、「標準特許を保有する企業はこの技術が他の企業でも広く活用できるようにライセンスを付与しているが、最初はスマートフォン分野で主に使われたが、いまはコネクテッドカーなどモノのインターネット市場に多く使用されている」とした。続いて「私たちはすべての自動車メーカーに車両1台当たり15ドルほどの技術料を要求している」と付け加えた。

業界ではコネクテッドカーが一般化し、通信企業の特許料要求が徐々に激しくなると見ている。アバンシーが現在は訴訟の代わりに技術料ライセンス条約を要請しているだけに、米国や韓国などの完成車企業がこれに応じていないが、いつでも知識財産権訴訟に拡大する火種として残っている。

特許庁のチョン・ヨンサン通信審査課長は「自動車価格が2千万~3千万ウォンだと15ドル(約1万8千ウォン)は小さな金のように見えるが、完成車業界の立場ではこれまでに支払わなかった金額だけに、技術料の要求に難色を示すだろう」と語った。また別の業界関係者は「コネクテッドカー時代が本格化すれば、特許費用が大きく拡大する可能性もある」とし、「国内完成車業界が対策を設けなければならない時期」だと付け加えた。
  • 毎日経済 | ウォン・ホソプ記者/ナ・ヒョンジュン記者
  • 入力 2022-02-10 23:07:36