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現代自動車、中国重慶工場の許可遅延で中西部攻略に大きな支障

来月開かれる北京APEC首脳会議に期待 

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中国西部への進出を試みている現代自動車(会長チョン・モング)は、中国政府の工場認可の遅れで現地市場の攻略に大きな支障をきたしている。米GM、独フォルクスワーゲン、仏プジョー・シトロエンは最近、重慶と成都などの西部の四川省一帯で、相次いで工場着工に乗り出したこととは対照的だ。このことから、現代自動車グループは来月の5~11日、北京で開催されるAPEC首脳会議にチョン・モング会長が財界実行団に参加して、中国政府に直接要請する案も内部で検討していると伝えられた。

中国市場で独フォルクスワーゲンと1位の座を競う米GMは、来月から四川省重慶工場を本格稼動する。

上海汽車と66億元を合弁投資して竣工したGMの重慶工場は、年産40万台規模の量産設備を備えており、現代自が工場用地を確保した陽新区(両江新区)自動車クラスターに位置している。GMは重慶工場が稼動すれば、世界の自動車メーカーの中で最初に中国現地で500万台の生産能力を備えることになる。

重慶直轄市と隣接している四川省の成都では、独フォルクスワーゲンと仏プジョー・シトロエンが先月、そろって新工場着工を開始した。四川省の省都の成都は重慶とともに成渝経済圏を形成する、中国政府の西部開発における核心都市だ。去る7月、中・独首脳会談のため中国を訪問した独メルケル首相は、フォルクスワーゲン社のマルティン・ヴィンターコーン会長とともに成都工場を視察し、力点を置くこともした。

現代自が今回のAPEC首脳会議時に期待することも、まさにこのような場面だと見ることができる。先立って現代自は、今年の7月初めに習近平主席が韓国を訪問した際に重慶工場の早期承認を政府側に要求したが、明確な答えを引き出すことができなかったことがある。

プジョー・シトロエンも123億元(約20億ドル)を投資して、成都に年産35万台規模の完成車工場を建設中だ。プジョー成都工場は去る17日に着工式を執り行い、完成車の生産は2016年後半に予定されている。

世界の自動車メーカーがこのように中国西部への進出に力を入れているのは、経済開発ブームと相まって、新車需要が大幅に増えると見込まれるからだ。現地調査会社によると中国西部の新車販売は、2020年前後には中国全体の自動車販売の約40%に達すると予想された。

現代自は重慶工場の許可が遅れるや否や、中国政府が要求した河北省滄州の第5工場を建設する案も検討している。現代自の関係者は、「中国西部攻略のために重慶工場を建設するという当初の方針には変化はない」とし、「中国政府と粘り強く対話を進めてきただけに、すぐに目に見える結果が出るだろう」と語った。現代自は中国市場で、GMとフォルクスワーゲンに続いてシェア3位を記録しているが、重慶工場の着工が遅延した場合、1・2位との格差を縮めるためにかなりの困難が伴うと予想される。

ただし、中国政府は供給過剰懸念と自国の自動車産業保護のために最近、投資誘致の速度調整に乗り出したという分析も出ている。特に、他の輸入車メーカーとは異なり現代自動車の重慶工場許可だけが遅れ、現地では「現代車牽制説」も説得力をもって広がっている。

現代自は昨年、中国進出11年めに年間販売100万台目標を達成したが、これは中国市場に進出した世界の自動車メーカーの中で最も速い記録だ。
  • 毎日経済_チェ・スファン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-10-29 17:25:52




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