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[SNSの世界] ハニーバターチップ、TVコマーシャルもなく「お菓子の神」に


  • [SNSの世界] ハニーバターチップ、TVコマーシャルもなく「お菓子の神」に
2014年の下半期を熱くした「ハニーバターチップ」。お菓子の袋(お菓子は少なく、窒素のみ多く入った)を集めて船を作れば、漢江を渡ることができるという「窒素菓子騒動」を静め、お菓子の神様として君臨した。

このお菓子人気の一番の貢献者がソーシャルネットワークサービス(SNS)だという点は、誰もが知っている事実だ。「お菓子を1年に1回買って食べるか食べないかという人々のSNSフィードにもこの製品が頻繁に露出された」という点を鑑みるとき、製品に対するトラフィックがどれほど多かったのか想像することが難しいほどだ。

これまでの製菓業界や食品業界のSNS広告というのが、主に自社ブログ運営やバイトを動員して単発的に行われたとしたら、今回の現象は一般の人々の「自然なレビュー」の記事がSNSに添加され、狂風を吹かせたという点が異なっている。あるショッピングモールのマーケティングチームの調査結果によると、8月末、ヘテ製菓側の依頼で作成された投稿は特別目を引かなかったが、9月以降、一般の人々のSNS上での言及が多くなり、早いペースで口コミが広がった。

決定的な一発は先月23日、ツイッターに上がってきた「コンビニアルバイトがオススメするリスト」だ。このリストにハニーバターチップが紹介されたのだ。ハニーバターチップの「味」のレビューより「購入の失敗経験」を書いた人の話が指数関数的に増加すると、SNSユーザーはこのお菓子が気になりだし、購入を試みた。

ここで生産が一時停止されたという怪談に加え、コンビニ社長が通常販売されている認証ショットを掲げ、マスコミでハニーバターチップの人気のおかげで会社の株価も上がったという話がSNSを介して急速に広がり、ハニーバターチップは品薄状態になった。去る9日、お菓子の人気に力づけられて、工場をフル稼働してボイラー室で火事が起きたというツイッターの文章がなんと3500件もリツイートされた。

TVコマーシャルもしていないお菓子がSNSだけで熱風を起こしたのだ。IT業界関係者は、「韓国のSNSが定着してから5年が経ち、『大衆の影響力』を示すツールになった」と分析した。 SNSは、初期に社会や政治的問題を再解釈するメディアツールの機能をしてきた。しかし、最近では、そのスペクトルがより広くなり、新しいマーケティングツールとしての地位を固めた傾向だ。

S広告代理店に従事する関係者は、「金のかかるTV広告よりも口コミ効果が確実なSNSマーケティング戦略作りに一層没頭している」と伝えた。彼は「ハニーバターチップの味と成分だけでなく、『物語』が製品と組み合わせられながら現象を作り出したが、すべてのマーケティング担当者はこれらの結果を達成したがっている」と伝えた。

実際に生産中止説、少量生産説、コンビニ店長とアルバイトの経験談、購入失敗者の経験、手に入れにくい製品を手にした人々の認証ショットまで、ハニーバターチップという言葉が様々な素材へ広がっていることを知ることができる。これらの話を「信頼できるもの」と思ったSNSユーザーは、この現象に積極的に参加した。人気が高くなるほどハニーバターチップが越えなければならないレベルも一緒に上昇した。熾烈な競争(?)を突き抜けて買って食べたものの「味はまあまあだ」というフィードバッグがSNS上に続々と登場しているからだ。

ハニーバターチップの品薄現象の後、SNSユーザーは食べ物と関連したキーワードを続けて量産している。特に食品事業をする芸能人の名前をそのまま付けて、中身が充実した製品を指したり、そうできなかった製品を指すことが増えている。代表的なのは「ヘジャ」だ。キム・ヘジャ(*)ブランドのコンビニ商品が人気を得たところ、彼女の名前を取って作られた新造語は、SNSを介して「充実している」「質が良い」という意味の代表的な流行語になった。

  • [SNSの世界] ハニーバターチップ、TVコマーシャルもなく「お菓子の神」に
  • *キム・ヘジャ:韓国の女優

  • 毎日経済 イ・ギョンジン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-11-28 16:01:02




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