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「円安」により韓国で日本旅行順番待ち…航空会社の路線戦争も

3泊4日で50万~60万ウォン、済州島よりも安い 

  • 「円安」により韓国で日本旅行順番待ち…航空会社の路線戦争も
  • < ハナツアー日本旅行者 >

#1 冬の休日を迎え、友達と日本の大阪旅行を計画していたパク・ソヒョンさん(30・会社員)は、予約しようとしてびっくりした。パッケージや自由旅行商品を問わず、来年1月中旬まで予約自体が不可能という、当惑する回答を聞いたからだ。

#2 日本を往来して、小規模の取引を行う「ポッタリ商い(手荷物商売)」のパク・ヒョングンさん(仮名・34)は、忙しいはずの年末にまったく仕事の手を止めている。年初まで日本行きの航空券が終了したようになり、日帰りや1泊2日でスケジュールを組むこと自体が不可能だからだ。

「円安効果」で年末年始の日本の旅行商品が「完売特需」を享受している。1月中旬までは行きたくても、飛行機のチケットがないために行けない状況だ。特に3泊4日の日程で50万~60万ウォン台に過ぎない九州と大阪地域は、順番待ちを受け付ける「オーバーブッキング」の事態まで起きているほどだ。

業界1位のハナツアーの場合、円安が本格化した10月以降から、月単位で日本旅行者が急増している。前年同期と比較すると10月は121%に増えたことに続き、11月も103%に増加した。今月に入っても、昨年12月の1万7600人よりも93%急増した3万4000人以上が予約を終えたことが調査で分かった。すべて2011年の大地震の後の最高値だ。

来年の年初の事情もあまり変わらない。現在までに、来年1月の予約を終えた日本の旅行者は1万8000人で、今年の初めの8100人より約123%増加した。

日本の旅行を専門とする「旅行博士(ヨヘンバクサ)」も、円安特需をたっぷりと享受している。すでに今年の年末までに、予約分は事実上「完売」になった。年初も北海道などの地域のスキーツアーの一部を除いて、予約自体が不可能なのが実情だ。12月は昨年の同期間よりも40%以上予約が急増し、年初も50%以上増加した。

日本の交通パスの販売量も爆発的な増加傾向にある。11月だけで3倍以上に増加しており、年末と年明けにもこの雰囲気が続く。阪急ツーリストパスの関係者は、「2泊3日の日程の出発日の金曜日には、交通パスが一日に1000枚以上売れるほどだ」と語る。

需要が集中する一部の地域では、旅行シーズンの最盛期などに登場する「オーバーブッキング」予約も登場した。キャンセル待ちを受け付けた旅行会社は現地のホテルが満室でも、追加の航空便を介してとりあえず旅行者を日本に送った後、現地で急いでホテルの交渉までしてくれる。

旅行の専門家らは円安現象だけでなく、フィリピンの台風などの外的変数のおかげで日本にUターンする旅行者が重なり、さらに小・中・高の冬休みが12月と1月に集中し、需要が殺到していることによるものと分析している。

旅行業界のある社長は、「一部の不人気の地域以外は、来年1月まで予約が不可能だと思っていい」とし、「大地震の後、緊急資金の支援まで受けていた日本専門の各旅行会社が、最近は順番待ちまで受け付けてたくましく商売をしている」と打ち明けた。

日本の旅行過熱現象は、航空会社の路線戦争に拡散している。アシアナ航空が20年以上独占した沖縄路線は最近、済州航空が新規路線を開いた。円安特需を狙っている済州航空は、東京・大阪・名古屋・福岡に続いて今回の沖縄まで、日本だけでも5カ都市を行き来する往復路線を運営している。沖縄には済州航空に続き、ティーウェイ(tway)航空も路線新設に加勢する動きを見せている。

日本特需の逆風を受けているところもある。わが韓国の地、済州島だ。済州島と日本の旅行費用が事実上逆転し、すでに冬の特需は海を渡って行ってしまったという愚痴まで出ている。

3泊4日を基準にして、大阪・九州地域の平均費用は2人基準で100万ウォン台だ。同じ期間に済州島へ行くなら、旅費は似たようなレベルだ。あえて済州島に行く必要がなくなったわけだ。
  • 毎日経済_シン・イクス旅行&レジャー専門記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-12-09 17:08:49




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