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[社説] コスピ2100突破と2%台の低成長が憂慮される韓国経済


韓国経済がまだ低成長の沼から抜け出せずにいる中で、株価はとめどなく急騰している。コスピ(KOSPI)は昨日、3年8か月ぶりに2100を突破した。この勢いなら、2011年5月初旬の史上最高値(2228)に手が届くかもしれないという見通しも出ている。アリ(個人投資家)が株式市場に戻ってきて、株式を買うための待機資金である預託金が20兆ウォンに迫り、コスダック(KOSDAQ)の信用取引残高(3兆6000億ウォン)は、史上最高に達した。

株価上昇の火をつけたのは、外国人投資家だった。先進国の中央銀行が競争的にお金を解放してグローバル金融市場の流動性があふれたことながら、外国人は今年に入ってから、韓国の株式市場で4兆ウォンを超える買い越しを記録した。昨年の買い越しが5兆8000億ウォンにとどまったことと比較すると非常に積極的な買いだ。韓国の投資家もやはり、史上初の1%台の金利により、そこからの収益を得ることが難しくなると、積極的に株式投資に飛び込み始めた。

しかし、継続的な株価上昇を支えるべき経済の基礎体力(ファンダメンタル)は依然として脆弱な状態だ。韓国銀行は、今年の成長率展望値を3.1%に下方修正しながら、最悪の場合は2.3%まで成長率が低くなる可能性を排除しなかった。景気動向指数は、ようやくセウォル号惨事前の水準に回復したが、企業投資と家計消費が投資家の期待ほどに復活するかは未知数だ。さらに韓国最大の輸出市場である中国の第1四半期の成長率は7%に大きく及ばないだろうという分析が出ている。

もちろん、比較的優秀な上場企業は国民経済全体の平均よりも良い業績を出せるだろう。しかし、企業の業績と成長性を判断することができる消費と投資指標が確かな回復勢に乗らない限り、超低金利とグローバルな流動性に支えられて上昇する株価が、ややもすると「氷の上の炎」になる可能性もある。

米国の金利引き上げは、当初の予想よりも遅れるかもしれないが、グローバルな資本の流れの変動性が突然大きくなる可能性は常に存在する。投資に参加する場合は、いつも愼重であるべきだし、現在の株価上昇は全地球的な流動性に支えられた面が大きいため、投機的な要素を警戒しなければならない。投資家と証券業界、監督当局の皆がリスク管理を徹底しなければならない時だ。
  • 毎日経済 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-04-15 00:03:02




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