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[社説] パク・クネ政府、6回目の首相指名カードに国民が望むこと


「成完鍾(ソン・ワンジョン)リスト」波紋に巻き込まれた李完九(イ・ワング)首相が、21日午前0時を過ぎた直後に電撃的に辞意を表明し、南米を歴訪中の朴槿恵(パク・クネ)大統領は、27日に帰国した後、これを受容する方針だという。当初、李首相は業務を継続したいという強い意志を見せたが、追加の疑いが続々とあらわれるうえ、野党の解任建議案の提出の動きに与党でも自主的辞退論が広がると、降伏した。

辞意を表明する20日まで合わせると、63日の最短命首相に記録されることになるが、何よりもソン・ワンジョン元京南企業会長との過去の関係や行跡について、頻繁に言葉を変えて国民の信頼を失ってしまって汚名だけを残したまま下車した。朴大統領はこの日、国政が搖れてはならないと言ったが、後任首相をまた、人選しなければならない緊急の課題が台頭した。

執権2年2ヶ月を過ごした朴槿恵政府はこれまで5人の首相候補のうち、3人の落馬、2人の辞退という痛いトラウマを抱えている。政府発足直前に初代首相に指名されたキム・ヨンジュン候補者は、不動産投機疑惑などで5日ぶりに落馬した。セウォル号惨事の対応未熟に対する責任の次元から辞意を表したチョン・ホンウォン首相の後任として指名されたアン・デヒ元大法官(最高裁判所判事)は、弁護士開業5ヶ月ぶりに16億ウォンの収入という過度な前官礼遇の論難で落馬した。続いて指名されたムン・チャングク候補も歴史認識をめぐる論難の中で聴聞会場に行く前に自ら辞退してしまった。このような状況で辞意を表明しておいて、席から退かなかったチョン・ホンウォン首相に「メビウス首相」という戯画化されたニックネームまで付いたのは、笑ってやり過ごすばかりではいられない。

先立った5人の首相候補波動で確認された最優先の人選基準は道徳性だ。時代と状況の変化に合わせて基準を立てなければならが、人事聴聞会のたびに常連で出てくる兵役、納税、不動産投資と財産形成などで、国民の目にかなう人物を求めなければならない。成完鍾リストの波紋によって政府と政界全体が揺れるうえに、イ・ワング首相に失望した民心を慰めることのできる道徳的に欠陥のない候補を見つけることが何よりも重要だ。

そのためには、朴大統領が馴致された人物に限定してきた人材プールを大きく広げる必要がある。道徳性と業務能力、追求する価値が合致すれば、過去の縁などを越えて果敢に起用しなければならない。今回の首相の人選では、これまでの試行錯誤を絶対に繰り返してはならない。
  • 毎日経済 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-04-22 00:03:02




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