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[コラム] 5月5日のこどもの日は韓国と日本だけ


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  • < 1954年の「こどもの日」、昌慶宮の風景 >

韓国と日本の祝日の中で重なる日が1日だけある。それは5月5日、こどもの日だ。

美しい緑の季節が始まる5月にこどもの日を迎える国は地球上で唯一、韓国と日本だけだ。国連とユネスコが1954年に世界こどもの日(Universal Children's Day)を11月20日に決めているため、世界的な傾向とは逆行するわけだ。(イスラム教の国のこどもの日も5月5日だが、西暦ではなくイスラム暦での5月5日なので西暦では7月4日だ。)

しかし、世界とかけ離れていると心配する必要はない。国連よりも先に、児童福祉のための世界会議で6月1日を国際こどもの日(International)に決めた後、ほとんどの共産国家では今でも、この日をこどもの日にしている。ロシア、中国、北朝鮮も同じだ。東西ドイツが一つになった後も、ドイツの旧東ドイツ地域では、まだ6月1日をこどもの日としており、西ドイツの9月20日とは区別される。

米国や英国では、最初から別途定められたこどもの日が存在しない。あまりにもこどもに対する配慮が大きいため、1年365日がすべてこどもの日のようなものなのに、特別こどもの日を定めることも少しおかしくはある。ジョージ・W・ブッシュ大統領時代に6月の第1週の日曜日をこどもの日に決めたが、州ごとにそれぞれイベントを行うため、有名無実になったという。特に休みの日でもない。英国では、乳がんの日、喫煙者の日、エイズの日があるのに、こどもの日がないなんて話にならないとして、こどもの日を制定するための請願運動を行っているという。

世界で初めてこどもの日を制定した国はトルコだ。1927年の独立記念日である4月23日をこどもの日としても定め、伝統を称える儀式を行う。

こどもの日のイベントが「子どもに未来をかける」という意味を持っていることが最も心に響く国はパレスチナだろう。4月5日をこどもの日と定めたパレスチナは、戦争の砲火の中で子どもたちに夢を与え、子どもたちから希望を探しているという。

インドのこどもの日は、初代首相であるジャワハルラール・ネルー(Jawaharlal Nehru)の誕生日だ。子どもの福祉と教育に非常に熱心だったネルーの意を継承する意志が見える。アフリカ大陸では南アフリカ共和国が11月の第1週の土曜日をこどもの日と定めているが、まだ形式的な数字であるだけだ。まず、子どもが貧困や病気から自由になることが、より緊急の課題だ。ガボンとコンゴ、カメルーン、チャドなどは、クリスマス(12月25日)と子どもの日が重なる。

韓国のこどもの日も子どもの民族精神を呼び覚ますために制定された側面が強い。パン・ジョンファン(小波 方定煥)先生など、日本留学生が中心となって5月1日にこどもの日のイベントを行っていたが、メーデー(労働者の日)と重なるため、日付を数日後に決めたのが5月5日だ 。その後、1961年に制定された児童福祉法で5月5日がこどもの日に確定し、1975年から祝日に指定された。2014年からは、こどもの日が週末や他の祝日と重なる場合に振替休日を適用することになったので、世界で最もこどもを愛する(?)国は韓国なのかもしれない。
  • O2CNI_Lim, Chul
  • 入力 2015-05-05 10:50:00




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