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[社説] 持続する輸出減少、何か特別な対策が必要だ


  • [社説] 持続する輸出減少、何か特別な対策が必要だ
韓国経済の成長を導いてきた最大の功臣である輸出が揺らぎ、経済全体を悪循環の輪に陥れているという兆候は深刻な問題だ。企画財政部と産業通商資源部は輸出不振から始まった悪循環を打開するために、来月、汎政府的次元での対策を急いで出さなければならない。輸出量の減少自体は心配することではない。通常、輸出が減少すると経常収支の黒字が減少し、これによりウォンの下落をもたらすため、輸出競争力を高めるという好循環を生む。

しかし、最近の韓国の輸出不振は企業業績を悪化させ、投資や雇用を萎縮させ、結局は内需萎縮、経済成長率の鈍化を経て輸入をさらに大きく減らし、経常収支の黒字をむしろ増やす不況型黒字だ。これにより、ウォンは強気を継続し、これは再び輸出を減少させ、経済を縮小させる。 弱り目に崇り目で、アベノミクスの為替戦争に押されて円安の勢いが急なため、韓国の輸出はさらに苦戦している。

去る3月の経常収支の黒字は103億9000万ドルで、37か月間の黒字行進を続けた。心配なのは減少率にて輸入が輸出よりも2倍多い黒字だという点だ。輸出は今年に入って4か月連続で減少している。中国政府が昨年の第3四半期以降、加工貿易と仲介貿易に対する規制を強化した影響で、最大市場での輸出が目立って減少している。毎月増加していた対米輸出も4月に今年初めての減少(-2.7%)に転じた。輸出は昨年の第3四半期以降、四半期別の国内総生産(GDP)成長率を引き下げている。輸出が国の富を増やすのではなく、かえってかじっている状況であれば、傍観していてはいけない。

それでもまだ、韓国の経済成長において輸出が貢献する割合は45.5%に達する。内需を生かすことと同じくらいの比重を置いて輸出拡大に努めなければならない理由だ。最近の輸出不振が国際原油価格の変動のような景気の流れのせいであれば、輸出金融やマーケティング支援などの短期処方で挽回することができる。しかし、長期的な傾向であり、構造的な要因のためであれば、競争力を高めるために遠くを眺めた対策を講じなければならない。政府は産業構造を高度化し、企業は高付加価値製品に向けての投資を増やさなければならない。労働市場の硬直性を破って、後退している労働生産性を引き上げて製造業の活力を探らなくてはいけない。輸出対策は最終的に、企業の生産性と競争力の向上にしかないのだ。
  • 毎日経済/写真=photopark.com | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-05-12 00:03:02




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