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「韓国自動車産業に寄与…私の人生最高のやりがい」

現代車ポニーのデザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロ氏 

  • 「韓国自動車産業に寄与…私の人生最高のやりがい」


「韓国の自動車産業の発展に寄与することができたことは、私の人生最高のやりがいでした」

「20世紀最高の自動車デザイナーに挙げられるイタルデザイン・ジウジアーロ (Italdesign Giugiaro) のジョルジェット・ジウジアーロ(Giorgetto Giugiaro)名誉会長(77)は、韓国人にとっては国内初の固有モデルの自動車である「ポニー(Pony)」のデザイナーとしても知られている。フォルクスワーゲン・ゴルフ、FIAT・パンダ、ランチア・デルタなど、世界のベストセラーカーはもちろんマセラティ、フェラーリなどの名車も彼の手を経た。

40年ほど前、ポニーを通じて縁を結んだ故・鄭世永(チョン・セヨン)現代産業開発名誉会長(当時現代車社長)の10周忌を迎え、韓国を訪問したジウジアーロ会長は21日、毎日経済新聞とのインタビューで「ポニーチョン(鄭名誉会長のニックネーム)と共に韓国の自動車産業の発展に微力ですが、寄与したことが私の人生で最も誇りに思い、やりがいのあることでした」と強調した。

ジウジアーロ会長は、故・鄭世永名誉会長の革新と挑戦精神を称えるために制定された「ポニーチョン革新賞」の今年の受賞者に選ばれた。

1973年当時、現代自動車の鄭世永社長の招待で、現代自動車工場を訪問したとき、彼は衝撃的だったという。「到底、車を作ることのできない構造の工場でした。まさかまさかでしたが、これほどまで無茶苦茶だとは考えることができませんでした。果たして、現代自動車と手を握ってしっかりとした車を作ることができるか、最初には疑問に感じました」

しかし、ジウジアーロ会長は、鄭社長の丁寧な説得に現代車と手を握ることを決心する。「現代車工場を見た後、鄭社長と蔚山造船所に行きました。その時、鄭社長が言いました。『ここが2年前には海水浴場だった。私たちはここを造船所に変貌させて、2年目にして世界で最も大きい油槽船を作っている。あなたが助けてくれれば、現代車もできる』と言いました」

実際にプロジェクトを任されたが、苦難の連続だった。ジウジアーロ会長の優れたデザインを実際の製品に具現できる能力が、現代自動車には不足したためだ。ジウジアーロ会長は「デザインどおりにモールディング、窓、ホイール、ヘッドランプなどを作って出す部品会社がありませんでした」とし、「韓国とイタリアを行き来し、現代車の従業員に一から十まで教えながら、むしろもっと几帳面に気を使うようになりました」と回想した。

ジウジアーロ会長は、現代自動車の「不足」の中で、自動車デザインの名作の一つに数えられるポニーのデザインを完成させた。彼は「不足したものが多かったために、『可能な限り簡潔な線』をコンセプトにしました」とし、「作りやすいデザインに焦点を置きましたが、これが今の言葉で、『ミニマル』なデザインが出てくる秘訣になったようです」と話した。むしろ災い転じて福となす、だったわけだ。

ジウジアーロ会長は「当時はその程度だった現代車が、今では世界5位の自動車メーカーに成長した」とし、「日本、米国、欧州などの多くの自動車会社と仕事をしてみたが、現代自動車の発展は本当に驚いた」と強調した。

今、ジウジアーロ会長の頭の中は自動車を代替する将来の運送手段に対する考えに満ちている。ジウジアーロ会長は「現存する自動車を取り替えることができる新しい運送手段が近いうちに出てくることを期待しています」とし、「将来の交通手段は、高さがより高くなって、ハンドルもないものであり、まるで応接室のように運送手段の中で日常生活を楽しんで、人間の生活をより楽にする方向で進化しないだろう」と語った。

80歳を目前にしたジウジアーロ会長は、今もデザインする考えだけで胸が躍る。彼は「新たな輸送手段に美しいデザインを加えることを考えると、とても幸せだ」と明るく笑った。
  • 毎日経済_コ・ジェマン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-05-22 16:15:51




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