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[社説] 近くて遠い国、日本での韓流公演


韓日関係が冷却している。今年、韓日修交50周年を迎えるが、過去の歴史に対する両国の立場は縮まっていない。韓国ドラマ『冬のソナタ』を皮切りに、日本で吹いていた韓流ブームもますます冷めているという残念な知らせが聞こえてくる。最近の急激な円安の影響で、韓国を訪れる日本人観光客が大幅に減っている。お互いに対する友好感も下がり続けている。

先日、東京近隣の埼玉県さいたま市で開かれたKCON公演を観覧した。韓流と関連性が高い中小企業の製品の販売促進のために韓流スターたちが大規模な公演を準備したのだ。同伴成長委員会とCJグループが共同主催するKCONイベントが今回、日本で初めて開かれた。米国で2012年に開催されたKCONイベント以来、韓国商品の現地完売とオンライン逆直購の現象が起きている。今回のイベントは、韓国と輸出競合国でありながら韓流が冷めている日本の中心部で開かれたという点で格別の意味がある。

イベント場周辺の韓国中小企業ブースにてアイデア商品を買い、トッポッキを楽しむ日本の若者たちの姿から、両国関係の緊張感を感じることはできなかった。最近の韓日関係を勘案すれば、日本の生ぬるい反応を予想していたのは杞憂に過ぎなかった。観客1万5000人は、韓流スターの歌とダイナミックなダンスが終わるまで席を立ってペンライトを振りながら歓呼した。アイドルグループの公演をテレビで見たことがあるが、現場で公演者と観客が一つになる雰囲気は完全に新しかった。

日本の若者たちは、韓流スターの名前を連呼しながら韓国語の歌詞で歌を一緒に歌った。韓流スターたちが日本語で聴衆に近づいた。文化的疎通のために、お互いの言語を話す姿が印象的だった。韓流の威力が再び二つの国を一つのコミュニケーション空間にできるということを実感した。

韓日関係は、よく「近くて遠い国」で描写されている。過去の歴史に対する正しい認識が共有されれば、両国の将来の世代は、お互いが心からも通じることができるようだ。今回のKCONイベントで見られるように、両国の若い世代が音楽とダンスで文化的な共感をお互いに広げていけば、両国は「近い国」になることができると期待している。
  • 同伴成長委員会_アン・チュンヨン委員長
  • 入力 2015-05-21 17:12:24




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