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[コラム] 関係の再構成


  • [コラム] 関係の再構成
先日、朝食会で語彙力の優れた作家が過ぎ去るように発した一言が心に届く。「関係が豊かになるほど関心は貧弱になる」

韓国が先進国の代名詞であるOECDの29番目の加盟国になってからすでに20年が過ぎた。OECDは34の加盟国を対象に、さまざまな統計資料を発表しており、これらの資料は発表者の権威によるものなのか、かなりの信頼性を与える指標として、私たちの生活を評価している。OECD統計ランクのうち、韓国が1位になっている指標はとても多く、OECD加盟国の平均以下の指標もとても多いが、問題は否定的な項目に順位が集中しているということだ。このためか、時にはOECDの発表が出てくるのが恐ろしくもあり、「OECDが私たちに何をしてくれたというのか。なぜ、このような比較で私たちをいじめるのか」という、つまらない考えが浮かぶこともある。

先週、OECDの「2015年 より良い暮らし指数」の調査結果発表があった。韓国の場合、11個の指標のうち、市民参加、教育、安全などを除いて、ほとんどの指標は最下位圏にとどまった否定的な内容だったが、衝撃的なのはマスコミがタイトルに選んだ部分だ。「情が無くなった韓国」、困難にぶつかったときに助けを求めることのできる人がいると回答した割合が72%で、OECD調査対象の36か国のうち最下位だったというのだ。

韓国ほど社会的関係を重視して、いろいろな朝食会を通じて固い関係を作り、仕事の後にまでネットワークを作るために大学で進行する様々な課程に参加する情熱的な国が他にどこにあるだろうか。これほど関係に執着する国の私たちが、苦しいときに助けを求めることのできる人が最も貧困であるとしたら、まさに皮肉と言わざるを得ない。

人間の孤独は二つに分けられるという。ロビンソン・クルーソー(Robinson Crusoe)の孤独と大衆の中の孤独だ。私たちが感じるほとんどの孤独は後者で、一人だからではなく他人、社会、コミュニティから疎外されているため、孤独なのだという。たまに携帯電話に保存された人のリストを見る。数百人以上の名前の中で私が困難に直面したときに、電話をかけて助けを求めることができる人が何人いるだろうか。

おそらく、10本の指に絞られることを否定することができる人は多くなさそうだ。年を取るほど関係を広げることよりも重要なのは、関係の​​狭さになるようだ。少ないが、私に関心と愛情を持っている人々への関係の再構築だ。今こそ群衆の中から私を寂しくさせない周囲の大切な人たちで、関係を再構築する必要があるのではないか。
  • KB国民銀行 パク・チョンリム副行長/写真=photopark.com
  • 入力 2015-06-08 19:37:01




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