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[社説] ロボット大国になるためには、大企業の投資が必要


  • [社説] ロボット大国になるためには、大企業の投資が必要
韓国のロボット「ヒューボ(Hubo)」が国際災害ロボット大会で優勝したことは、韓国のロボット技術を世界に示した誇らしい出来事だった。しかし、ロボット産業は、機械、電子、化学、ソフトウェアなどの各分野が網羅された融合産業であるため、韓国は世界市場を先導する強国としての待遇を受けていない。ロボット産業の土台と周辺インフラストラクチャが一緒に裏付けされなければならないからだ。韓国のロボット企業は、世界トップクラスの技術力を持っているにもかかわらず、販路開拓ではグローバル企業と勝負をするには規模が小さく、苦戦しているのが現実だ。

ロボット産業の市場は急速に成長している。世界のロボット市場は、2007年以来、年平均11%の成長勢を見せている。今後5年以内にロボット市場は現在のグローバル家電市場規模である70兆ウォンに達するという予想もある。ロボット市場はすでに成熟段階に達した産業用の他に、新規需要が無窮無尽なサービス用ロボットに分かれて発展している。

1人1ロボットまたは1世帯1ロボット時代がまもなく開くだろうという期待だ。このような傾向に合わせて、米国のGoogleやAmazon、日本のソフトバンクなど、グローバル企業のロボット産業への投資は破格的だ。Googleは昨年、9か月間で米国と日本のロボット・人工知能業者の15社を買収したほどだ。ソフトバンクは、フランスのロボット会社のアルデバランロボティクス(Aldebaran Robotics SAS)を買収して、世界初の人工知能量産ロボットのペッパー(Pepper)を発表した。1台あたりの価格も、180万ウォンに過ぎない。中国も、製造業の自動化に加え、上昇する人件費の負担を軽減するため、ロボットに果敢に投資している。ロボット関連のベンチャー企業だけで、4000社を上回るほどだ。

ロボット産業が未来の成長の主力としてこんなに急浮上しているにもかかわらず、韓国は躊躇ばかりしているが、一歩遅れてついて行こうとすると、負担もはるかに大きくなって機会も遠ざかることを知るべきだ。

競争に遅れをとらないためには、長期的な投資が可能な大企業と商用化技術を開発した専門中小企業、源泉技術を持っている大学が有機的に繋がらなくてはいけない。ここで、政府が優先順位を持って巨視的な観点から生態系を造成し、サポートする必要がある。政府と産学研が一つとなって体系的に動けば、ロボット産業で第2のサムスン電子を育てることができるだろう。政府が主要産業としてロボットビジネスを拡大するためのロードマップを7~8月ごろに発表するという。これが大韓民国のロボット産業育成の出発点になることを期待する。
  • 毎日経済/写真=MBN | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-06-10 00:01:03




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