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[世智園] ホワイトハッカー


  • [世智園] ホワイトハッカー
米国の「伝説のハッカー」ケビン・ミトニック(Kevin Mitnick)は10代のときに学校の電算網に侵入して自分の成績を操作したことに続き、米国ペンタゴン(Pentagon)だけでなく、モトローラ(Motorola)、サン・マイクロシステムズ(Sun Microsystems)などの企業電算網を自分の家のように出入りした。20年間、様々な機関の情報網を通り抜けたミトニックは、1995年にFBIに逮捕され、5年間刑務所生活をした。出監後も3年間、コンピュータとインターネットの使用が禁止されるほど、重犯罪者扱いを受けた。

韓国でハッカーという概念が広く知られているようになったきっかけは、1996年にKAISTと当時の浦項工科大学のサークル間で行われたハッキン​​グ戦争だった。KAISTの学生が浦項工科大学のコンピュータシステムを麻痺させて、世界を騒がせたが、最終的に学生の拘束にまで続いた。その事件を主導したノ・ジョンソクさんは、創業 - イグジットに有能なベンチャー事業家に変身した。

ハッカーという言葉自体は否定的な意味が込められていない。ハッカーの語源は、マサチューセッツ工科大学(MIT)の学生が、自分たちが知っている様々な科学技術を利用して繰り広げていたびっくりショーをハック(hack)と呼んでいたことに由来した。ハッキングは最初、いたずらで始まったが、情報が重要な社会になると犯罪に発展した。

昨年、北朝鮮が金正恩(キム・ジョンウン)暗殺を扱った映画『インタビュー』の制作会社であるソニー・ピクチャーズをハッキングしたとされる事件は、全世界に衝撃を与えた。昨年末、韓国水力原子力の機密文書を流出したハッカーは、最近再び活動を再開したが、まだ捕まえられずにいる。

このような中、去る7日、世界のハッキングオリンピック「第23回 デフコン(DEFCON)」大会で韓国チームが初めて優勝した。チームの勝利は、セキュリティ企業ラオンセキュア(Raonsecure)で兵役特例で勤務中の21歳の天才ハッカーの貢献が大きかったという。彼は子供の頃からコンピュータを手放さない「PCキッド」だった。彼はサムスンSDSに青田買いされたが、お金と犯罪の誘惑にさらされるハッカーもかなり多い。

ハッカーは、セキュリティを目的にハッキングをするホワイトハッカーや悪意のある目的のブラックハッカーやクラッカー(cracker)に分けられる。米国や中国はサイバー戦に備えて、ホワイトハッカーを育成しているが、韓国にはこれといった養成システムはない。 2008年から韓国版デフコンであるハッキング防御大会「コードゲート(Codegate)」を開いているハンコムグループのキム・サンチョル会長は、あるメディアとのインタビューで、「大会を経て行った優秀な人材が砂のように散らばっているのが残念だ」とした。ホワイトハッカーのための健全かつダイナミックな生態系の造成が必要だ。
  • 毎日経済 シム・ユンヒ論説委員 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-08-12 19:07:49




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