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[コラム] 1年に祭祀を6回、それでも宗家は平穏だ


  • [コラム] 1年に祭祀を6回、それでも宗家は平穏だ
すでに夫の顔を思い浮かべただけで嫌になってくる。あの人間が今年の秋夕(チュソク、旧盆)にも明らかに怒らせるだろうという予感、このような不吉な予感が現実となるだろうという不安感、こんな不安をなだめようと習慣のようにコンピュータの電源を入れ、インターネットのページを開いた女性の目はある記事に留まる。

「韓国の男女の家事分担の格差は1日に180分…中国より大きい」

記事を読んでみると、韓国人の男性が自宅で働く時間は平均46分で調査対象国の中で最も短いという内容だ。ちょっと待って、我が家の夫はどうだろうか。ない。0分だ。いや、もう一度考えてみよう。それでも週末には助けてくれるではないか、ゴミを捨てに行ったり、たまに重い荷物を運ぶときに助けてもくれる。それらの時間を計算すれば、どれくらいになるだろうか。指で数えながら、こんなことをしている自分にイライラしてくる。

引き続き記事を読んでみる。韓国女性の家事労働時間も1日226分で、平均よりも52分も少ない最下位レベルという文を読んでいると、怒りがさらに増す。食事の準備をして、掃除をして、家の中の整理をして、控えめに見積もっても、自分が家事をしている時間は充分に6時間にはなりそうだ。6時間であれば6かける6で36、360分だ。平均よりもなんと140分も多い。これもすべて夫が家で横になってばかりいるからだと考えたら、秋夕なんて関係なしに、寝転んでいたいという考えが頭をよぎる。

すでに秋夕症候群、名節(秋夕や旧正月のような祝日)症候群という単語がインターネットや新聞、放送に出てきている。秋夕が過ぎるころにはさらに増えるだろう。いつからか、韓国病とみなされ名節症候群の様々な症状に、離婚さえ追加された状態だ。

祝日に行われる嫁姑間の葛藤により、離婚する夫婦が増えるということだ。このような葛藤を解消する道はあるのだろうか。ある。非常に簡単な方法だ。

ある宗家の嫁が投稿した文章は、名節症候群に悩まされている主婦だけでなく、韓国の政治家も参考にすべき文章だ。記事の内容は、単純明瞭だ。

実家で一年に祭祀(慰霊のために食べ物などを捧げる儀式)を6回も行うため、その度に精魂が尽き果てるほど家事をするという。祭祀のための料理を作るのに骨が折れるほど働いた後、洗濯をして、洗濯物も干して、乾燥させて、洗濯をしたらアイロンがけをして、それからまた掃除をして、そうして少し時間が余れば痛い足をマッサージしていると、夫が近づいてきてトントンとつつくという。叔母が働いているという信号だ。

それでも嫁はあまり恨んだり、嫌がってはいない。姑が率先して嫁よりもはるかに多くの仕事をこなすからだ。姑のリーダーシップが嫁の苦労を包み込んでいるのだ。年老いた母はキッチンとリビングルームで嫁を指揮する百戦錬磨の老将、戦場で敵と向かい合って​​戦う将帥に似ている。

犠牲になりながらも、表現はしないリーダーシップが、宗家に平穏をもたらしているのだ。このような犠牲が家庭と社会に恩恵をもたらすだろうという点は、誰もが知っている。それでも問題は解けない。犠牲者を見つけるために、お互い顔色を見るからだ。

夫は妻が犠牲になることを望んで、妻は犠牲にならない夫を恨みながら汚れた世界を恨むならば、本当に答えがないだろう。誰かが犠牲になる必要はあるのだろうか。質問した、あなただ。
  • O2CNI_Lim, Chul
  • 入力 2015-09-29 09:15:00




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